【台湾情報】板前長の心意気が隠し味。台中のリノベレストランで、こだわりの丼ものに舌鼓その0

【台湾情報】板前長の心意気が隠し味。台中のリノベレストランで、こだわりの丼ものに舌鼓

2021-07-17
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台湾各地の昨今のリノベーションブームは、昔ながらの建築の芸術性に若い世代が注目し、牽引してきたもの。生まれ変わった建物の利用法はさまざまで、オーナーの思い入れやアイデアに触れるのも楽しみのひとつです。賑やかな台中の静かな路地にたたずむ小さな日本風の洋館は、2年前にリノベーションされ、どんぶりものを供する「回 未了 日式丼飯」となり、話題のスポットに。店内外に溢れるこだわりに迫ります。

温故知新を体感する、“鐵窗花”を効かせたリノベーション。

温故知新を体感する、“鐵窗花”を効かせたリノベーション。
10数年もの間、放置され荒廃が進んだ2階建ての小さな洋風家屋。店主で板前長の洪氏とデザイナーのアイデアにより、この建物が歩んできた足跡と魅力を残しながら、新たな価値が与えられ、今に至ります。玄関の外壁はグレイッシュ・ベージュ、もともとのブルーのタイルと柔らかなコントラストを醸し出しています。入り口は暖かな木の扉を、窓枠は台湾レトロの象徴でもある、繊細な模様の鉄格子“鐵窗花”を生かしたデザインに。絵になる外観は、撮影スポットとしても人気です。

藍染を彷彿とさせる色使いのタイルが、さりげない和のエッセンスに。

藍染を彷彿とさせる色使いのタイルが、さりげない和のエッセンスに。
【台湾情報】板前長の心意気が隠し味。台中のリノベレストランで、こだわりの丼ものに舌鼓その3
お店ができるまでのプロセスは写真に収められ、一階の入口に掲示。店内の床はパウダーグレーで、ソリッドな雰囲気。カウンター部分は、日本の藍染職人にインスパイアされたという濃淡のある藍色のタイルの壁と籐のコントラストが印象的です。また、自然光が心地よい2階席は、木製テーブルとレトロ調の照明で整えたシンプルなスペース。 “鐵窗花”をウォールネット代わりに壁に取り付け、植物を掛けた装飾が目を引きます。

店名も建物も…すべては板前長が思い描いたビジョンを具現化したもの。

店名も建物も…すべては板前長が思い描いたビジョンを具現化したもの。
板前長の洪氏は、メニューを置かない有名レストランでの経験など、10数年のキャリアを持つ人物。2年前に開店を決めた際は、たとえ改装費用がかさもうとも、出店するなら年季物の物件でと決めていたそう。というのも、彼の心の中にはすでに「回 未了」という店名があったから。過去に遡るという意味の“回”には、リノベーションによって再び物語が紡がれていくようにとの思い、“未了”には未来への継承を表明する意味が込められています。また、“回未”は、同じく“ホイウェイ”と発音し、後味という意味の“回味”にかけていているそう。古い建物の雰囲気を楽しみながら、未来へと続く物語の続きを、繊細な味わいとともに体験する…そんな空間が創造されています。

オープンから2年あまり、日本の職人かたぎの洪板前長は、一つのことをとことん極めることを良しとし、こだわりのメニューを提供し続けています。また、素材の持ち味を知ってもらいたいという思いから、素材の鮮度にも、とことんこだわっています。丼ものを食べたいと思ったときは、真っ先に「回 未了」を思い出してもらえたらと願い、日々腕をふるいます。

主要メニューは、海鮮丼、にぎり寿司、刺身、炒め物、汁物、漬物、上生菓子。ほかにも日本から輸入した信州りんごのソーダ、富士山頂コーラ、富士山ゆずソーダといった珍しい飲み物もいただけます。

新鮮な海鮮を惜しみなく。お馴染みの海鮮丼を台湾で。

丼ものに使われるお米は厳選したコシヒカリ、寿司酢はマイルドな味わいのミツカンの白菊を選んでいます。おすすめは、ノルウェーから空輸されたサーモンを花の形に巻いて載せ、イクラをトッピングした「鮭の親子丼」。また「バラちらし」は、屏東の東港から届いたキハダマグロとスギ、サーモンとイクラ、澎湖産のアオリイカ、卵焼きを盛り付け、香りよい紫蘇の花を添えた、満足度の高い一品です。さらなる豪華さを誇るのが「極上海鮮盛り合わせ」。サーモン、マグロ、スギ、アオリイカ、ホタテ、イクラ、ウニ、甘エビ、ヒラメ、穴子などの新鮮な海鮮を盛りつけたボリューム満点の丼です。

親子丼は、新鮮な鶏モモ肉のジューシーさを味わって。

「鶏唐揚げの親子丼」は、毎日市場へ出向いて仕入れた鶏肉がポイント。その朝に捌いた常温の骨抜きモモ肉は、タレに漬け込まず、衣をつけてカラリと揚げます。こうすることで外はパリッと中はジューシーに仕上がるのだそう。

黄身の醤油漬けを絡めていただく、薄切り牛の炙り焼き。

「炙り焼き牛ミニステーキ丼」の主役は、アメリカ牛のチョイスグレードの骨なしステーキ肉を薄切りにして炙り焼きしたもの。その上には一晩タレに漬け込んだ特製の卵黄の醤油漬けをオン、周りには千切りネギをたっぷり散らして。

ゆず大根の漬物は、瓶詰めされたおみやげも好評。

付け合わせには、甘酸っぱく漬けたゆず大根。また、4時間煮込んで作られる味噌汁は、赤と白の合わせ味噌を使い、日本から輸入したなめこを入れて仕上げる価値ある一杯です。

伝統ある南投焼きを継承する工房に特注した器にも注目を。

目にも美味しくとの思いから、洪板前長は、食器のクオリティも重視。そこで、南投にある千秋陶坊にオーダー。すべての料理は、高台裏に「回 未了」の落款を入れた唯一無二の特別仕様の食器で供しています。こうした気遣いは、コストパフォーマンスがどうであれ、お客様が五感で食事を楽しんでくれることを優先してのこと。ここは新鮮な海の幸のおいしさだけなく、板前長の心意気をも享受できるレストランなのです。新しい魂を吹き込まれた建物のなか、美しい陶芸品に盛り付けられた美食を頬張る幸せ。次の台中旅行では、そんな感動体験をあなたもぜひ。

◆回 未了 日式丼飯
住所:台中市北區學士路292巷7號
電話:+886-987-832-811

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