台湾出身ジェイ・チョウのMVに出演! 女優・三吉彩花さんが日本でお気に入りの場所とは?
ミュージカル映画『ダンスウィズミー』(2019)で主演を務め、その洗練されたルックスと演技力で注目が集まるモデル・女優の三吉彩花さん。最近では、台湾出身のシンガーソングライター・ジェイ・チョウのミュージックビデオ(MV)に出演し、日本のみならず中華圏での人気も高まっています。MV出演のエピソードから、舞台となった日本でお気に入りの場所、さらに2月に公開を控えた主演映画『犬鳴村』のお話まで、じっくり伺いました。
Photo:菊池さとる
Text:小林未亜
目次
「ジェイ・チョウさんに感謝しかない」MV出演での嬉しい反響
――ジェイ・チョウ×Maydayのヴォーカル・アシンという、アジアのトップスター同士のコラボ楽曲「說好不哭/泣かないと約束したから」のMVに出演したことで、中華圏で大ブレイクを果たした三吉さん。反響は実感されていますか?
反響のケタが違いすぎて、最初気持ちが追い付かなかったんです。夜の12時にMVが公開されると、再生回数がどんどん上がり、トレンド入りして、そこから2日間で私のInstagramのフォロワーが10万人ぐらい増えたりして……「10万人!?」みたいな(笑)。さらに毎日見るたびにどんどん数字が増えて、私のインスタに何が起きているんだろうって、驚きすぎて訳がわからなかったです。本当にラッキーだったなと思います。
――これだけ反響が大きいと、新たなお仕事のオファーもたくさん来ているのでは?
ここから繋がって、最近は中華圏でお仕事をする機会が増えましたね。事務所は対応に追われてあたふたしています(笑)。もともとアジアに進出したいという夢がずっとあったので、これを機に中国や台湾でたくさんお仕事をさせていただけたらいいなと思っています。
――ジェイ・チョウさんたちとお話はされたんですか?
実は、お二人が東京で歌唱シーンを撮影している時に、ご挨拶に行く予定だったんですけど、タイミングが合わなくて結局お会いできなかったんです。いつかお会いして、感謝の気持ちを伝えたいです! 本当にジェイ・チョウさんたちのおかげなので。
――ファンの方も対面シーンを見てみたいでしょうね。ちなみにMVは、東京の色々な場所で撮影をされていますが、ロケ地で印象に残っているスポットはありますか?
私が働いている設定で撮影した「machi machi(マチマチ)」です。原宿のラフォーレにあるチーズティーのお店です。この前こっそり一人で行ってみたら、めちゃくちゃ人が並んでいました。中国の方も多かったです。私もマスクと帽子をつけて並んでいたんですけど、お店に自分が出ているMVが流れていて「やばい……」と思いつつ、緊張しながら「チーズティーください」って頼みました(笑)。すごい人気でしたね。
――まさかそこに本人がいるとは(笑)。お店にも反響があったんですね。今後海外からの観光客がさらに増えると思いますが、個人的に東京でおすすめのスポットというと?
東京もだいぶ変わってきていますよね。渋谷に新しいビルが建ったり、表参道や原宿では夜遅くまでやっているカフェも増えていたり。渋谷・表参道・原宿は、買物もできてお茶もできて、一番東京っぽさを感じられるエリアだと思います。個人的には、上野の国立科学博物館や上野動物園にもよく行きますね。にぎやかなのもいいですが、ああいう落ち着いたエリアも好きなんです。
「フィーリングが合う」主演を務めた思い出の地・沖縄
△美ら海水族館
――日本国内で好きな場所といえばどこですか?
絶対沖縄ですね! 不思議とご縁もあって、大好きな場所なんです。初めて主演を務めた映画『旅立ちの島唄~十五の春~』(2013)も沖縄の島の話でしたし、そのあともことあるごとに沖縄で撮影があったり、年に何回かは必ず訪れています。自分とフィーリングが合っているなあと思います。
――具体的にはどんなところに魅かれますか?
一人で行っても誰かと行っても、とにかく居心地がいいところです。地元の方もとっても優しい。沖縄はカチャーシー(沖縄の伝統的な手踊り)や島唄といった文化があるからか、明るい方が多くて楽しいのがいいですね。沖縄料理もおいしいですしね。
――沖縄に行くならここがおすすめ、というスポットはありますか?
本島の「国際通り」や「美ら海水族館」ももちろん楽しいですけど、離島に行ってほしいですね。と言いながら、私もそんなにいろんな島に行ったことはないんですけど(笑)。初主演の映画は南大東島という観光地としてはあまり知られていない場所で撮影したので、王道の石垣島や宮古島にも行ってみたいな。
――沖縄料理はどこが特においしかったですか?
ついこの前も仕事で沖縄に行ったんですよ。その時に、国際通りからちょっと抜けたところにある第一牧志公設市場に行きました。量り売りしている魚や貝や伊勢海老を買って、上の階で調理してもらって食べたんですけど、その伊勢海老がめちゃくちゃおいしかったです!
――採れたてを味わえるのはいいですね。沖縄は人気の観光地なので、三吉さんのコメントで訪れる方がますます増えそうです。
福岡の都市伝説をもとにした主演ホラー映画『犬鳴村』
――ジェイ・チョウさんのMVで三吉さんを好きになった方は、過去の出演作品をさかのぼって楽しんでいるとか。きっと今後の作品も楽しみに待っていると思うので、最後に主演映画『犬鳴村』のお話を聞かせてください。まずはご覧になっていかがでしたか?
福岡に実在する都市伝説のお話なので、完成した映画を見ても、ただ怖いだけではなくて、人間的な物語の重みや深みが強く現れている作品だなと感じました。
――ホラー映画を観るのはお好きですか?
海外の作品だと文化の違いもあるし、ホラー映画なのに笑えるシーンがあったりもするので、けっこう好きで見ています。邦画はほとんど見ないですね。より身近な感じがするのが嫌で……実はおばけ屋敷も入れないんです(笑)。
――出演にためらいはなかったですか?
それは全然なかったです。清水崇監督とご一緒してみたいなという気持ちも大きかったですし。
――撮影現場はどのような雰囲気でしたか?
清水監督自身もそうですけど、ホラーの撮影現場って意外と明るくて和気あいあいとしているんです(笑)。ずっとしゃべりながら撮影していて、重い空気になることもなく。清水監督はいい意味で少年っぽいというか、男子中学生みたいで(笑)、今回の映画に出ている若手の俳優の方にちょっかいを出したりしていて、すごく楽しかったです。
――ホラーならではの大変さを感じたことは?
大変と感じたことは少なかったんですけど、面白いなと思ったことはありましたね。今回私たちはおばけ屋敷のおばけ役の方だから「そこに来たお客さんをいかにいいタイミングで一番怖がらせるかというのをすごく大事にしている」と監督がおっしゃっていて。だから、セリフや何かを見て感じたリアクションとかも、リアルな“間”じゃなくて、あと2テンポぐらい遅らせてみる、とか。見ている人がだんだん怖くなってきて、一番「わー!」ってなるところに芝居のタイミングを合わせるというのは、初めての経験でした。今まで演じてきたリアリティのある役柄とは違いましたね。
――ホラーならではの間があるんですね。予告編でも出てくる、上から人が落ちてくるシーンをはじめ、相当怖がらせてもらいました!
あそこが一番怖いですよね。正直、けっこう怖いので、観られる方だけ観ていただければいいな、なんて(笑)。もちろんたくさんの方に観ていただけたら嬉しいです。
◆『犬鳴村』
『呪怨』シリーズで知られるホラーの第一人者・清水崇監督が、九州・福岡に実在する心霊スポットをモチーフに描いたホラー映画。臨床心理士・森田奏(三吉彩花)の周りで突如、行方不明になる者、不可解な変死など、恐ろしい出来事が次々と発生。それらの共通点である心霊スポット“犬鳴トンネル”に足を踏み入れた奏は、驚愕の真実を目の当たりにする。
監督:清水崇、出演:三吉彩花ほか
配給:東映
2020年2月7日(金)公開
©2020 「犬鳴村」製作委員会
◆三吉彩花(みよし・あやか)
1996年6月18日生まれ、埼玉県出身。数々のファッション誌や国内外のショーでモデルを務めるほか、女優としてテレビドラマ、映画で活躍。主な出演映画は、『いぬやしき』(2018年)、『ダンスウィズミー』(2019年)のほか、主演映画『Daughters(ドーターズ)』(2020年夏公開)も控える。
おわりに
撮影ではクールな美しさを見せてくれた三吉さんですが、MVの反響や沖縄の話の際には、身振り手振りで、表情豊かに話してくれる姿がかわいらしかったです。『犬鳴村』をはじめ、今後の活躍も楽しみですね。