日本有数のスノードーム収集家に聞く! 今あえて集めたい“進化系”スノードームの世界その0

日本有数のスノードーム収集家に聞く! 今あえて集めたい“進化系”スノードームの世界

2020-10-21
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「スノードーム」といえば、旅先の土産物やクリスマスの飾り物。地名がばーんと入っていたりして、なんだかちょっとあか抜けないイメージ……なんていうのは昔の話。最近のスノードームはおしゃれでユニーク、実はかなりアップデートされているんです。今回は、そんなスノードームの進化過程とその魅力を、スノードーム収集家の伊達ヒデユキさんにたっぷりお聞きしました! これを見たら、あなたも思わずスノードームを集めたくなっちゃうかも⁉

140年以上の歴史があるスノードーム

ずっと昔からあるような気がするスノードームですが、いつどこで生まれたものなのか、意外と知らないのでは。まずはちょっと気になるその歴史について、教えていただきましょう!
伊達ヒデユキさんのスノードームコレクション
――そもそもスノードームっていつからあるのでしょう?

実は、1878年のパリ万博で生まれたのが最初で、140年以上の歴史があるんです。日本でお土産として売られるようになったのは昭和30年代頃かな。昔は日本でもつくっていたけど、今は全世界のスノードームのほとんどが中国製です。

――歴史にもびっくりですが、ご当地土産が国産じゃないことにも驚きです。伊達さんがスノードームを集め始めたきっかけも、ご当地スノードームですか?

いえ、昔ハワイに行った友達がアンティークの古いディズニーのスノードームを買ってきてくれて、その素晴らしさに目覚めたのがきっかけです。同じ頃、百瀬博教さんの「スノードーム」という本を読んで影響されたのもあります。そこから少しずつ集めだして、今では3000個くらいになってます。

――3000個も! そのなかで一番思い出深いものは?

スノードームを集め始めるずっと前に買ったものなのですが、鴨川シーワールドのボトル型のスノードームです。当時好きだったクラスの女の子にお土産で渡そうと思っていたのに、ウブで結局渡せなくて(笑)後生大事に持っています。
鴨川シーワールドのスノードーム
▲伊達さんが40年近く前に購入した鴨川シーワールドのスノードーム

――40年近く前のものをお持ちとは。いかにも昭和! なボトルシップ型がたまらないですね(笑)。

昔のスノードームはなぜクセが強いのか

――先程の鴨川シーワールドのもそうですが、昔のスノードームってつくりもチープで、なんとなくあか抜けないイメージですよね。あのダサさは時代ゆえなのでしょうか……。

昔のものはプラスチック製が主流だったし、背景も一枚絵のものが多かったから 、余計にチープ感があるのかも。今は中国製のガラス製が主流で、形もオーバル型から丸形にシフトしているし、中身のモチーフも立体的なものが多いですね。
▲懐かしさあふれるプラ製オーバル型タイプ

――あのチープ感はプラスチック製ならではなのですね。どうりで最近のものには昔のような安っぽさを感じなくなったわけです。

ほかにも昔はいろいろなタイプがありました。私が10年くらい前に初めてプロデュースした「TOKYO銭湯」スノードームも、今は見ることも少なくなった“ペン立てタイプ”。これをつくっていたメーカーも撤退してしまいましたね。今はプラスチック製をつくっているところが少なくて、ガラス製より逆にコストがかかってしまうんです。
▲昔はよく見たペン立てタイプとペン型タイプ

――いまや絶滅危惧種のプラスチック製スノードーム。今見ると、当時の懐かしさが詰まっていて、チープ感すら愛おしく感じます。持っている方は大事にした方がいいかもしれませんね……!

スノードームはどう進化している?

――近年アパレルやハイブランドがノベルティでつくっていたりして、スノードームがおしゃれなモチーフ化しているように感じます。スノードーム界はどう変化しているのでしょう?

この10年くらいで企業コラボ系がつくられるようになってきて、さらにここ数年で “アート系”が出てきていますね。草間彌生のアートが入ったスノードームなんかも登場しています。

とはいえ、スノードーム自体はシンプルなので、昔から要素は変わってないんです。進化しているといったら、中身のモチーフや発想ですね。
▲容器・水・モチーフのシンプルな要素で構成する世界

日本有数のコレクターがつくる“進化系”スノードーム

実は、自身でスノードームの製作もしている伊達さん。伊達さんのつくるスノードームは、ぱっと見もカラフルでスタイリッシュ。さらに、よく見るとクスッと笑えるようなユニークな要素があるのも特徴です。
▲伊達さんプロデュース、一番人気のTOKYOシリーズ

――おしゃれで面白い伊達さんのスノードームを、勝手に“進化系スノードーム”と呼んでいるのですが、どんなこだわりを持ってつくっていますか?

東京をモチーフにしているので、日本を感じさせる土着的なオブジェやデザインを大事にしています。おしゃれにしているつもりは全くないのですが(笑)、昔のものに比べて、台座が立派になった分、デザイン性が広がったのもおしゃれに見える要因かもしれません。

もともとは自己満足でつくってサイトで細々と売っていたのですが、今では空港などでも扱ってもらっていて、特に外国のお客さんに買っていただくことが多いですね。この相撲モチーフの「OH! SUMO-DOME」はけっこう売れました(笑)
▲OH! SUMO-DOMEは塩が舞う!

――「OH! SUMO-DOME」、シャレがきいているし、外国人ウケしそうですね! スノードームの要素自体は昔から変わらないとおっしゃっていましたが、こうして新旧のご当地ドームを比べてみると、やっぱり全然進化していると思います(笑)
▲これが新旧ご当地ドームの進化だ

昔のスノードームとはもはや別物、といえるほどデザインも中身もアップデートされた最近のスノードーム。皆さんも見かけたらぜひ手にとって、その進化を実感してみてください。

――伊達さん、本日はありがとうございました。最後に、スノードームにちょっと興味が湧いたという読者にメッセージをください。

旅先で見つけたら、とりあえず買って帰ってみてほしいですね。シンプルなものだからこそ愛着が沸くし、思い出が詰まった一品になりますから。ぜひ、スノードームの小さな世界に思いをはせてみてください。
◆伊達ヒデユキ
スノードームコレクター兼スノードーム企画販売業クールラッシュ代表。たまに手作りスノードーム講師。

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