新たな魅力!日本人初の“洗練士”が作る和歌山食材×チーズ【連載第5回】その0

新たな魅力!日本人初の“洗練士”が作る和歌山食材×チーズ【連載第5回】

2019-08-12
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和歌山県の小さな町に全国から注目を集めているチーズショップがあります。ここに並んでいるのは、ヨーロッパのチーズと和歌山食材を組み合わせた、ここでしか買えないオリジナルのチーズ。銀座の有名レストランのチーズプラトー(カッティングしたチーズをお皿に盛りつけたもの)にもこの店のチーズが並ぶほどで、美しく独創的な品々はチーズ好きを虜にしています。

文/田口真由美 

チーズに新たな価値を生み出す“洗練士”

チーズに新たな価値を生み出す“洗練士”
和歌山県紀の川市にある「コパンドゥフロマージュ」は、ネコ駅長で有名な和歌山電鉄貴志川線貴志駅から車で10分ほどの場所にある小さなチーズショップ&工房。チーズのソムリエ「チーズプロフェッショナル」であり、本場イタリアの職人からチーズの“洗練士”として名乗ることを認められたという宮本さんが開いたお店です。

日本で唯一の洗練士としてチーズ作りに励んでいる宮本さん。ヨーロッパ以外ではまだ知る人は少ないチーズの洗練士は、時間や環境、微生物による熟成と共に、さらなる風味や味わいをプラスして新たなチーズを作り上げていきます。チーズをさらに美味しく、完成度の高い一品へと仕上げをほどこす職人が洗練士なのです。

和歌山食材をチーズと組み合わせ、新しい味に

和歌山食材をチーズと組み合わせ、新しい味に
店内のショーケースにはオリジナルのアレンジや熟成がほどこされたチーズがあり、どんな味わいか想像を膨らむものばかり。和歌山県産の食材をチーズと掛け合わせ、地元食材とチーズの魅力を発信しています。「パルミジャーノ燻製赤山椒風味づけ」は、有田川町の名産、赤山椒と組み合わせたチーズ。赤山椒とは“ぶどう山椒”と呼ばれる風味の豊かな山椒を完熟してから収穫したもので、優しい香りと刺激が楽しめます。旨味の強いイタリアのハードチーズ、パルミジャーノ・レッジャーノにまぶして熟成させることで、日本酒にも合いそうなチーズとなっています。
新たな魅力!日本人初の“洗練士”が作る和歌山食材×チーズ【連載第5回】その3
デンマークで人気のクリームチーズにフルーツのソースを漬け込んだチーズはお店の人気商品。和歌山名産の金柑を使い西京味噌、蜂蜜をアクセントにしたソースとチーズの酸味やコクが相まってデザートのように楽しめます。できたてはもちろん、2、3日置くとまた味わいが変化していくのも魅力です。

ブルガリのレストランでも提供。美しい青色のチーズ

ブルガリのレストランでも提供。美しい青色のチーズ
美しい青色をしたキューブ型のチーズは、北イタリアのブルーチーズに白ワインの風味を付け、バタフライピーというハーブで色付けしたもの。こちらのチーズはイタリアの高級ブランド、ブルガリのオフィシャルレストラン「ブルガリ イル・リストランテ ルカ・ファンティン」でも提供されています。ブルガリのテーマカラーであるブルーをイメージさせるチーズは、まさに洗練士の仕事が光る作品といえるでしょう。

おわりに

ほかにも醤油発祥の地として知られる湯浅の醬油で風味を付けたカマンベールチーズなど、さまざまなチーズがあり、お店では試食も可能。宮本さんの話を聞きながらぜひ好みの味を見つけてみてください。

◆Copain de Fromage(コパンドゥフロマージュ)
住所:和歌山県紀の川市桃山町調月769-136
電話:0736-60-7175

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