映画「ママ、ごはんまだ?」で知る台湾の家庭料理その0

映画「ママ、ごはんまだ?」で知る台湾の家庭料理

2017-02-04
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時を超え、愛を届けてくれたのは、母が遺した料理のレシピ――。
エッセイストの一青妙(ひととたえ)さんの本が原作となった日台合作映画「ママ、ごはんまだ?」が2月11日(土)に公開されます。本作の主役ともいえるのは、豚足の煮込みや大根餅といった台湾料理の数々。料理を通して、物語に込められた思いはもちろん、台湾の生活や文化まで知ることができますよ。

料理が繋ぐ家族の絆「ママ、ごはんまだ?」

料理が繋ぐ家族の絆「ママ、ごはんまだ?」
「ああ、お腹すいた」映画を見た後思わずそんな感想が出てくる日台合作映画「ママ、ごはんまだ?」が2月11日に公開されます。

一青妙さんが手がけた家族エッセイ「私の箱子」「ママ、ごはんまだ?」(講談社刊)を原作とし、台湾と石川県の金沢市、中能登町を舞台としている本作。元々エッセイだった原作から、当時のことを紐解きながら物語にしたフィクション、とはいえ8割が一青家の実話だといいます。監督は「劇場版 神戸在住」「能登の花ヨメ」などを手がけた白羽弥仁さん。一青妙を木南晴夏さん、妹の窈を藤本泉さんが演じます。「一青」という名前を聞いて気づいた方もいるかもしれませんが、一青妙さんは歌手・一青窈さんのお姉さん。一青窈さんは本作の主題歌「空音」を書き下ろしています。

物語は台湾人の父と日本人の母を持つ姉妹が、20年前に亡くなった母の台湾料理のレシピを見つけるところからはじまります。言葉も文化も異なる台湾に嫁ぎ、懸命に料理を勉強した母。妹の窈が生まれてから日本に移り住み、父が亡くなった後も、家族で過ごした日々の中には、必ず母の作る料理がありました。台湾と日本、2つのアイデンティティのなかで揺れ動く妙の心情や、周囲を巻き込み笑顔にする母・かづ枝の明るい人柄を思い出しながら、料理で繋がる家族の絆を見つめる、心あたたまる作品です。

台湾の母の味を家庭でも

物語で重要な役割を果たしているのが美味しそうな台湾料理の数々。特に河合美智子さん演じる姉妹の母・かづ枝が、キッチンで大きな包丁や寸胴鍋、中華鍋や蒸し器を巧みに使いながら生み出す料理は、どれも豪快で見ていて気持ちいのいいこと!台湾に行ったことのある人も、ない人も、映画の予習もかねて台湾の家庭料理を知っておきましょう。作中でキーワードとなる料理をご紹介します。

◆豚足の煮込み

◆豚足の煮込み
いまでこそレストランのメニューにあったり、精肉店で販売している「豚足」ですが、当時の日本では手に入れるのも難しい食材。どこから仕入れていたのか……原作では明らかにされていないこの疑問を、映画でどう演出したのかも見所です。ぷりぷりのコラーゲンと染み込んだ醤油味は、一青家にとっての思い出の味です。

◆大根餅

◆大根餅
大根、米粉、上新粉、水、ラードと基本の材料はいたってシンプル。一青家では具財に干し海老や干し椎茸を入れていたようです。モチモチとした食感は軽食にぴったりです。

◆チマキ

劇中で母かづ枝が勤め先にチマキを持っていき周囲を驚かせるシーンは、彼女の人柄を表す心地いいシーン。具財がごろごろと入り、子どもも喜ぶ味付けです。


中華鍋や蒸し器はどこの家庭にでもあるものではありませんが、クックパッドには「ママ、ごはんまだ?」の公式キッチンが公開され、料理監修を務めた辻料理専門師専門学校による家庭で作れるレシピも紹介されています。台湾の母の味を、ぜひ再現してみてください。

2月11日ロードショー!

「ママ、ごはんまだ?」は2月11日(土)より、角川シネマ新宿ほかにて全国でロードショー。原作者の一青妙さんは「台湾が好きになるきっかけのほとんどが美味しい料理なのでは。映画を通して知らない料理とその奥深さを知り、台湾に興味を持ってもらえたら嬉しい」とのこと。ぜひスクリーンを通してその美味しさを実感してみてください。

配給・宣伝 アイエス・フィールド

映画公式サイト

おわりに

映画の舞台となっている台湾はもちろん、母かづ枝の故郷、石川県中能登町の景色も見所です。原作者の一青妙さんは、中能登町の観光大使も務めていて、「一青」という名前のルーツもこの地にあります。物語を通して台湾と日本の結びつきも感じてみてください。

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