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【台湾情報】夏の森林には天然のクーラーあり。滝を望む遊樂區で、清涼感あふれ…
【台湾情報】夏の森林には天然のクーラーあり。滝を望む遊樂區で、清涼感あふれる休日を
亜熱帯地方の台湾。うだるような暑さが続く夏でも、國家森林遊樂區には、避暑にぴったりのエリアも。新北市三峽區の「滿月圓國家森林遊樂區」は、台北からのアクセスの良さが魅力。高度100mごとに気温が0.6度下がるという森林は、まさに天然のクーラー。自然のなかで涼を取る、台湾の夏の過ごし方を紹介します。
台北から日帰り可能なロケーションに、ダイナミックな自然を発見!
三峽と聞いて思い浮かべるのは、老街と呼ばれるレンガ造りの古い商店街という人が多いかもしれません。その老街から南下した山間部にあるのが「滿月圓國家森林遊樂區」です。1985年、林務局によって、このあたりの森林と蚋仔溪を国有林のレクリエーションエリアとして整備して出来た森林遊樂區で、楽しみながら生態観測ができる“天然の教室”として親しまれています。
滝のマイナスイオンと森林のフィトンチッド、癒しのシャワーを存分に。
夏季の「滿月圓國家森林遊樂區」の魅力は、ランドマークである2つの滝「處女瀑布」と「滿月圓瀑布」のエネルギーに触れること。これらは海抜580mの地点にあり、滝の長さは10m超と迫力満点。滝までの道のりは、蚋仔溪に沿って舗装された遊歩道が利用でき、気軽にのぞめるハイキングコースといったところ。フィトンチッドを吸い込みながらの快適な道のりです。
滝の水音は遠くからでもよく聞こえるため、視覚よりも先に聴覚がその道しるべをとらえます。滝に近づくにつれ体感するのは、あふれるマイナスイオンがもたらす恵み。ひんやり冷たく、汚れのない澄んだ空気のなか、水音が大きくなるのを感じながら、滝へと歩みを進めていきます。最接近ポイントあたりでは、吸い込む空気にほのかな甘みを感じるといいます。
フォトジェニックな動植物との出合いも多数。
このハイキングコースの他にも、上級者向けの全長8kmのセルフトレイルコースがあり、西に位置する東眼山國家森林遊樂區へと繋がる登山体験が可能です。このコースのポイントは生態観測。登山愛好家、カメラマン、生態観測の専門家などの間のクチコミ人気が高いと聞くと、挑戦してみたい気持ちが駆り立てられます。
この「滿月圓國家森林遊樂區」は、イチイガシ、ホソバタブ、カエデなどの原生木と日本統治時代に植林された柳杉が融合した森林で、野生生物の生息に適した中低高度に属しているため、豊かな生態に触れられるのも大きな魅力です。
例えば、色とりどりの花々に集まる美しい蝶たち。温暖で湿気があることからなんと100種類以上もの蝶が生息しているそう。クワガタやてんとう虫、カマキリやトンボといった昆虫たちが次々と現れます。
美しい色合いの鳥たちが憩う姿は、絶好のシャッターチャンス。
鳥類の多さも特筆すべきポイント。ぷっくりと愛らしいカワビタキが蚋仔渓の岩の上を飛び回る姿などを見ることができます。冬場は寒さを逃れるために訪れる鳥も多く、黒い頭部に赤いくちばし、青紫の羽根が美しいヤマムスメ、オレンジ色の頭部と黄緑色の腹部が愛らしいズアカチメドリと出合うチャンスも。愛好家の間では、はずせない撮影スポットとして人気のエリアです。
賑々しいカエルのコーラスは、豊かな自然がある証。
また、豊かな小川を擁する森林は両生類にとっての楽園でもあり、台湾に生息する36種のカエルのうち、22種がエリア内で発見されています。夏の雨の後の夕方は、カラスに代わってカエルの鳴き声が森に響き渡ります。
子どもたちは、夏休みの自由研究の題材をゲット!
訪問客をサポートする施設も充実。ハイキングコースの途中には、軽食や飲み物が補給できる「森林小舗」。ビジターセンターは「蝴蝶館」「溪流館」「森林館」の3館構成で、この森林遊樂區の3大テーマを詳細に紹介しています。親子での野外学習はもちろん、夏休みの自由研究のアイデアを得るにもぴったりの施設です。
おわりに
森林で涼みたい人、ハイキングでリフレッシュしたい人、生態観測を楽しみたい人……さまざまなニーズに応える「滿月圓國家森林遊樂區」。台北からのアクセスも容易なので、週末の避暑にぜひ。
◆滿月圓國家森林遊樂區
住所:新北市三峽区有木里174-1号
※ビジターセンターは、火曜休。
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