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奄美観光大使・とまこおすすめ加計呂麻島の絶景スポットを巡るわくわくドライブ…
奄美観光大使・とまこおすすめ加計呂麻島の絶景スポットを巡るわくわくドライブ【連載第38回】
地図を開いて見てください。加計呂麻島の地形のガタボコっぷりにはびっくりしちゃうと思います。そんな海岸線をドライブすると超楽しい! あのカーブを曲がったらどんなシーンに会えるかな……ワクワクが止まりません。中でも、ぜひ立ち寄っていただきたい絶景スポットをご紹介いたします。
Text&Photo:とまこ
レンタカーは加計呂麻島で借りられる? 奄美空港からはどうやって行く?
加計呂麻島には瀬相港と生間港のそれぞれの近くにレンタカー屋さんがあって、双方で車を返却できますよ。ところでそもそも、加計呂麻島には空港がありません。旅の入り口はすぐ北の奄美大島にある奄美空港になり、そこから南の町・古仁屋まで移動してフェリーで加計呂麻島へ渡るのです。では古仁屋までは何で行きましょう?
二人以上の旅なら、奄美空港で車を借りて古仁屋で返却するのをおすすめします。時間があれば、あちこち寄りながら南下すると楽しいし、料金も車種によってはバスよりお得です。ただ、連休などで加計呂麻側で車の予約ができなかったり、奄美でもたっぷり遊ぶ予定で古仁屋の営業所の閉店時間に間に合わず返却できないなど、奄美から車を運びたい時には、フェリーに積むことも可能ですよ(軽自動車往復・運転手込み3,970円)。その場合、古仁屋の待合所へカーフェリーの予約をしてくださいね。1週間前から受け付けてくれるそうです。
ひとり旅でも奄美観光をしつつ向かうなら、レンタカーがおすすめです。自由に動けるのは快適ですね。もし時間がなく加計呂麻へ直行するのなら、バスの方が料金的にはお安くなります。ちなみに古仁屋までの片道料金は、バスで支払うと2,650円ですが、空港か古仁屋の瀬戸内海浜バス営業所で買えるフリーパスなら2,100円です。
ところで、特に加計呂麻島の集落内は道がとっても狭いです。また、山の中でも車がすれ違うことができないほどの所もあります。きっと、小回り万歳!のシーンに出くわすと思うので、車種は軽をおすすめしたいです。
◆奄美大島の古仁屋で返却できるレンタカー
くろうさぎレンタカー:0997-63-0600
奄美エースレンタカー:0997-55-2712
ライベストレンタカー:0997-72-0815
◆加計呂麻島のレンタカー
加計呂麻レンタカー:0997-75-0427
イキンマレンタカー:0997-76-0202
東の端っこ「特浜」の朝日に放心しました
島の南東のはじっこに位置する特浜は、外洋に面しています。広々したビーチと、遮るもののない雄大な海岸線。心にスーーッと風が通って、これぞ旅の醍醐味!と感じるかもしれません。
そんな浜での朝焼けは本当にうっとり。写真のように、ピンクに染まることもあれば、赤やオレンジになるかもしれません。離島のはじのはじまで行ったと思うと、早起きもがんばれちゃうのでは?
もちろん、昼間の海の青さも仰天もので、この浜にランチを持って行って過ごした時間も一生忘れません。
海の水色っぷりにびっくり! アクセス便利な「スリ浜」にはきっと寄ってみて
白い砂のスリ浜の海は、ご覧の通りの水色っぷり! しかもここには桟橋があるのです。テクテクと海の上を歩けるのは気分が良すぎてたまりません。ちなみに写真は桟橋の先の見晴らし台の上に立って下をのぞいたら、あんまりきれいでびっくりしている図です(笑)。海の向こうに見えるのは古仁屋。あっちからここまでやってきた、という感慨に浸ってみてください。
ここは瀬相港と生間港の間にあって行きやすいので、島での滞在時間が少ない方でも寄れますよ。また、周りには宿泊施設や食事処もあるので、この辺りで一泊するのもいいかもしれません。
果て感がハンパなく押し寄せる! そのまた離島を望む、名もない絶景ポイント
瀬相から南に向かうと於斉海岸沿いの道に出ます。その道を西へ進むと花富集落にあたり、さらに進むと山に入ります。緑ざんまい狭めの道で冒険気分!(記事上「レンタカーは加計呂麻島で借りられる?」の写真・台風直後は倒木や落石が道を塞いでいることもあるので避けた方がいいかも) その山の上に、超絶爽快な絶景ポイントがあります。特に看板などはないけれど、山の中で唯一ちょっとした駐車スペースがある場所なのでわかりますよ。
果てまで来ちゃった感がハンパなく押し寄せてくるでしょう! だって見えてる島は、さらなる離島なんですよ。左奥が請島で、右奥が与路島です。
こちらは請島に光が当たった様子です。奄美大島という離島の先の、加計呂麻島という離島の先に、まだまだ知らない世界が待っているとは。自分の世界がいかに小さく、知らない世界が無限に広がっているかを思い知らされました。
ちなみに、この後はUターンせず、さらに西へと進んでください。次にご紹介する西阿室に到着します。
夕景なら「西阿室」。立神さまの向こうに太陽を見送る特別な時間
夕焼けを拝むには、西阿室を是非おすすめしたいです。写真のとんがり小島、凛々しいでしょう。右の与路島や左の加崎岳の背景も最高で、その向こうに太陽が沈んで行くとか……ちょっぴり哀愁漂う感じもいいんです。
ところで、この小島は立神といいます。理想郷ニライカナイからやってきた神がまず立ち寄るところだそう。奄美・加計呂麻のあちこちの海には、立神さまが鎮座しているんです。そんな崇高な意味を知るとまたさらに、ここでの夕焼けが特別なものに感じられるかもしれません。
同じ浜の端にある防波堤あたりからのシーンがこちらです。
西阿室の浜からの夕景はどこからどの方向を見ても美しく、きっと長居してしまうと思います。思う存分、堪能してくださいね。
海沿いの「デイゴ並木」は異国情緒満点。何往復もしたくなるお散歩スポット
諸鈍湾の南側にデイゴの並木道があるんです。この木の影がデイゴ。ここまでやって来たら車を停めてお散歩して下さい、気分のいい時間が訪れますよ。5~6月なら真っ赤な花が咲き乱れているかもしれません。お花見気分でデイゴを目的のひとつにして加計呂麻を訪れてもいいくらいですね。ちなみに写真は11月で葉もまばらでしたが、独特なウエーブの効いたフォルムがカッコよすぎて異国情緒満点! 何往復もしたくなりました。
この辺りの諸鈍集落は加計呂麻では一番の大きさです。歩き始めてすぐ、元気なこどもたちに絡まれて(笑)、おばあちゃんと会話して、おじさんと挨拶しました。島のあたたかさにたんと触れてからの夕焼けは、一生ものの思い出です。
おわりに
加計呂麻島で、他の旅行者とすれ違ったことはほとんどありません。奥まった海にある、観光客が多くない、そんな要素もここでの日々を特別なものに仕立ててくれるようです。是非あなたも、濃厚な思い出を作ってきて下さい。
◆とまこ
明治大学在学中からバックパッカーとしてデビューし、卒業後は秘境ツアーコンダクターに。現在は旅作家&おしゃれパッカーとして本の執筆や講演、TV出演など多方面で活躍中。著書に『離婚して、インド』(幻冬舎文庫)、『世界の国で美しくなる!』(幻冬舎)、『台湾で朝食を 日常よ、さようなら!』(メディアパル)など既刊12冊。2018年5月14日には奄美観光大使に就任。
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