福井県にある「白山平泉寺旧境内」をご存知ですか?
福井県観光では外せない、歴史ある場所であり、国の史跡にも指定されています。
今回は、そんな「白山平泉寺旧境内」について詳しくご紹介します。
広大な宗教都市が広がっていた「白山平泉寺旧境内」
福井県勝山市にある、白山平泉寺旧境内(はくさんへいせんじきゅうけいだい)は今から約1300年前、泰澄によって開かれた白山信仰の、越前側禅定道の拠点(越前馬場)として、多くの山伏僧兵が集まった都市の遺構です。
200ヘクタールもあったといわれる境内には、中世の頃には数十のお堂や僧侶の屋敷である坊院が数千も立ち並び、寺領は九万石・九万貫に達したと言われています。
さらに、室町時代後半の最盛期には、48社、36堂、6千坊、僧兵8千人の巨大な宗教都市を形成したとされています。
しかし、その後にあった1574年の一向一揆の戦で山全てが焼失し、当時の姿を今に伝えるものがほとんど失われてしまったと思われていました。
現在は苔寺として福井県の観光名所に
境内に立ち並ぶお堂や坊院がほとんど失われた、と思われていた「白山平泉寺旧境内」ですが、平成元年から始まった発掘調査で、境内の遺構や坊院の出入口、石畳跡が綺麗に残っていることが分かったのです。
現在は、発掘されたかつての境内全域が、国の史跡に指定されています。
白山平泉寺は「苔寺」とも呼ばれ、境内一面に深い緑のじゅうたんが敷かれたような美しい姿をしています。
富山県、石川県、福井県、岐阜県の4県にまたがる白山国立公園に含まれ、参道は「日本の道100選」にも選出されています。
日本の百選を間近に眺めながら進める見学コース
www.jalan.net
福井県観光で立ち寄りたい、「白山平泉寺旧境内」でおすすめの見学スポットが、公式サイトで紹介されています。
4つの「日本の百選」に選ばれた古道や史跡を眺めながら、往時に思いを馳せることができる見学スポットをいくつかピックアップしてみます。
◇下馬大橋(菩提林入口) ・史跡エントランス
参道に繋がる平泉寺への入り口。ここを歩いて平泉寺へ向かいます。史跡エントランスは下馬大橋のすぐ横にある広場で、参道→白山神社境内→発掘調査地を約2時間半で巡ります。
◇門・土塀復元地
発掘調査で分かった門と土塀の跡。当時の姿が復元されています。
◆国史跡白山平泉寺旧境内
住所:福井県勝山市平泉寺町平泉寺
国史跡白山平泉寺旧境内
白山の事や平泉寺について、より詳しく学習できる施設
www.city.katsuyama.fukui.jp
2012年10月にオープンした「白山平泉寺歴史探遊館 まほろば」では、平泉寺や白山の歴史と自然と文化が展示・紹介されています。
国史跡白山平泉寺旧境内の中にあること、白山国立公園周辺の施設であることを考慮し、周囲の景観にも配慮した大きさやデザイン、木材で造られています。
エントランス横の、「イントロダクションコーナー」には、平泉寺地区で伐採された樹齢200年超えの杉の丸柱が使われています。
ガイダンスコーナー、白山信仰コーナー、映像ホール、と順に進んでいくと、最後は体験学習コーナーに到着します。
まほろばでは、体験学習が定期的に開催されています。詳細はホームページから確認できますよ。
◆白山平泉寺歴史探遊館 まほろば
住所:福井県勝山市平泉寺町平泉寺 第66号2番地12
電話番号:0779-87-6001
開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
入館料:無料
休館日:水曜日・年末年始(水曜日が祝日の場合は翌日)
白山平泉寺歴史探遊館 まほろば