【観光列車の旅 第5回】芸術と自転車がキーワード!ラ・マル・ド・ボァの旅を満喫する5つのポイントその0

【観光列車の旅 第5回】芸術と自転車がキーワード!ラ・マル・ド・ボァの旅を満喫する5つのポイント

2018-05-30
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2018年4月10日(火)に開業30周年を迎えた瀬戸大橋線全線。これを記念して、JR西日本でもせとうちキャンペーンが開催されています。
「ラ・マル・ド・ボァ」は、その瀬戸大橋線を含む3路線を走り抜ける3コースが設定されている観光列車です。旅のキーワードは芸術と自転車。今回は、乗車体験を交えつつ、ラ・マル・ド・ボァの旅を満喫する5つのポイントをご紹介します。明るい雰囲気のラ・マル・ド・ボァに乗って、芸術やサイクリングを楽しんでみませんか?

text&photo:猫珠深鈴

ラ・マル・ド・ボァの旅を楽しみつくす5つのポイント

ラ・マル・ド・ボァの旅を楽しみつくす5つのポイント
3コース運行されているラ・マル・ド・ボァ。アートな空間となっている車内を楽しみつつ、目的地の観光とセットで楽しむことを考えて旅程を組むことに、楽しみつくすポイントがあります。

ポイント① 「芸術・自転車・こんぴら参り」旅の目的を明確にしてコース選び!

ポイント① 「芸術・自転車・こんぴら参り」旅の目的を明確にしてコース選び!
ラ・マル・ド・ボァは、行き先によって旅の目的がある程度決まります。宇野・直島でアートスポット巡りをしたいのなら「ラ・マル せとうち」 を。
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岡山~宇野間を毎週土曜日に運行しています。宇野からフェリーで20分ほどの場所にある直島に渡って、芸術鑑賞を楽しみましょう!
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宇野駅自体もラ・マル・ド・ボァ仕様のデザインで、駅周辺にも見どころがあります。
自転車旅をしたいのなら、しまなみ海道の玄関口へ直行する「ラ・マル しまなみ」がおすすめ。岡山~尾道間を毎週日曜日に運行していて、世界でも有数の規模を誇るサイクリングロードのある「しまなみ海道」の玄関口でもある尾道駅に直行します。
尾道駅では、駅員さんたちがお出迎え! 自分の自転車を輪行で持ち込んでサイクリングを楽しんでも良いですし、レンタルサイクルも多く用意されているので、自転車を借りてしまなみ海道を走るのも楽しいでしょう。自転車で、島から島をつなぐ大きな橋を渡る体験ができる場所はそうそうありません。特に5月、10月がおすすめです。
ラ・マル しまなみは岡山駅から17分程度で到着する倉敷駅からも乗車可能です。しまなみ海道に行く前に、美観地区の観光をしてからラ・マル しまなみで尾道に向かうのもおすすめ。

岡山~琴平間を祝日のみ運行している「ラ・マル ことひら」なら、こんぴら参りと瀬戸大橋を楽しみたい方向け。
このように、列車は同じでも楽しみ方は随分違うので、自分の目的に合わせてコースを選びましょう。

ポイント② 自転車を一緒に乗せる場合は無料サイクルスペースも要予約

自分の自転車を持っていくことを計画する場合は、座席の予約と同時に自転車を乗せるサイクルスペースの予約も忘れずに。サイクルスペース自体にはお金はかかりません。
岡山駅は、ラ・マル・ド・ボァが発着する5番線に、このように自転車組立スペースが用意されています。船のデッキ風で分かりやすいですよ。
ラ・マル・ド・ボァの中は、このように自転車を置くスペースがあるので、ここに自転車を駐輪します。

ポイント③ おさえておきたい車窓の絶景スポット

ラ・マル・ド・ボァでおさえておきたい車窓の風景は、岡山駅を出てすぐぐらいに渡る笹ヶ瀬川。桃太郎が流されてきた川だという言い伝えが残っているそうです。この場所は3コースとも通過しますので、ぜひチェックしておきましょう。
ラ・マル せとうちの場合、八浜駅で途中下車の時間があります。この駅は、ラ・マル・ド・ボァに合わせたデザインになっているので、ぜひ写真撮影を楽しみたいスポット。
ラ・マル・ド・ボァで印象的だったことのひとつに、他の観光列車に比べて男性乗務員がとてもにこやかで親切な対応だったことがあります。制服もラ・マル・ド・ボァとトータルコーデになっているので一緒に撮影してもさまになります。
ラ・マル・ド・ボァの車窓は、基本的に山陽の街か田園風景が多いのですが、尾道や琴平を目指す場合は、コースの最後の方になって海を眺めることができます。
尾道到着5分前に見えてくる尾道大橋の辺りに差し掛かると、ラ・マル・ド・ボァはゆっくりと走行してくれるので、窓の外の景色を見る余裕があります。この橋が見えてくると、「尾道にきたなあ」という気持ちになります。琴平行きの人は、やはり瀬戸大橋を渡る前後が車窓ポイントになるでしょう。

車窓ポイントは少なめですが、車内にはアート作品や本などが置かれていますので、時間があれば中を巡って作品を楽しんでみるのもおすすめです。
これはパラパラ漫画機。かわいらしいイラストのパラパラ漫画が楽しめます。他にも、ラ・マル・ド・ボァをイメージしたトランク列車などのアート作品も。

車両のラッピングデザインも、ラ・マル・ド・ボァは他の観光列車とは一味違うアーティスティックな作品に仕上げています。
車両のどこを切り取って撮影しても、実に絵になります。私も車両自体の撮影に夢中でした。

ポイント④ 駅弁または沿線のご当地グルメを楽しむつもりで

ラ・マル・ド・ボァはレストラン列車ではないため、食事は駅弁を買うか、持ち込みになります。
プリンなどのスイーツやコーヒーなどはカウンターで購入可能です。また事前予約限定ですが、スイーツボックスを頼むと、フルーツ王国岡山のフルーツが乗ったかわいいプチタルトのセットが楽しめます。
今回は社内限定販売の「旅の小箱」を購入。ままかりのお寿司や祭り寿司など、岡山の名物が楽しめます。お弁当を包んでいるのは、桃太郎をプリントした日本手ぬぐいで、結構かわいいデザイン。
ラ・マル・ド・ボァの旅では、車内で食事を楽しむというよりは、沿線でのご当地グルメを目的に計画するといいでしょう。倉敷・尾道・直島・琴平には、ご当地グルメを楽しめるスポットが数多くあります。

倉敷には雰囲気のある町家レストランやフルーツたっぷりのパフェが味わえるカフェ、尾道は尾道ラーメンや砂肝いりのお好み焼きなど、ご当地グルメが多く食べ歩きが楽しめる街です。千光寺に向かう道では、ところどころで隠れ家のようなカフェがあり、尾道水道を眺めながら一服できます。

ポイント⑤ ラ・マル・ド・ボァ沿線の絶景スポット

ラ・マル・ド・ボァでは、各コース沿線の見どころを描いた地図がもらえます。
ラ・マルせとうち沿線では、宇野駅から5分ほど港の方に歩いていくと「宇野のチヌ」が見えてきます。さまざまなゴミから造られたチヌは、角度によってさまざまな表情を見せてくれます。そばには「宇野の小チヌ」もいますよ!
宇野から直島に渡れば、草間彌生氏の「赤いかぼちゃ」や「黄色いかぼちゃ」が見られます。
直島には他にもさまざまなアート作品があり、1日中楽しめるようになっているので、ゆっくり時間を取って観光するのもおすすめです。美しい直島の海とともに、開放的な気分でアート鑑賞を満喫しましょう。
ラ・マルしまなみ沿線では、倉敷と尾道の美しい景色がおすすめです。倉敷の美観地区は、駅から徒歩で10分かからないぐらいの場所にあります。
白壁が印象的な町家にはさまざまなお店が軒を連ねていて、絵になる風景がいっぱい。
倉敷に比べると、尾道はどこか昔懐かしい街並みが魅力で、千光寺に向かう途中の坂道や公園から眺める尾道水道や尾道大橋の眺めは、爽やかな風も感じられてとてもさわやかです。
猫の町としても知られる尾道では、散策しているとあちらこちらで猫を見かけます。風景に溶け込む猫たちの自然なポーズに心和む観光客も少なくありません。


このように、ラ・マル・ド・ボァは乗車中も下後も楽しめるポイントに溢れています。特にラ・マル・ド・ボァに乗り込むと聞こえてくるBGMの影響か、この列車に乗っている最中は、ずっと明るくテンションが上がる感じがしていました。まさに、これから旅に出かけるワクワク感を詰め込んだ「旅のトランク」。ラ・マル・ド・ボァで、瀬戸内海の旅をさらに盛り上げましょう!


◆ラ・マル・ド・ボァ
問い合わせ:全国のJR主要駅みどりの窓口・旅行代理店
 

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