【台湾情報】世界の奇才たちが熱く支持! 知的かつ芸術的なホテルで、五感を揺さぶる滞在をその0

【台湾情報】世界の奇才たちが熱く支持! 知的かつ芸術的なホテルで、五感を揺さぶる滞在を

2018-10-06
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24時間営業、広いテーブルで閲覧自由の書店に始まり、最近では中山駅地下の書店街を生まれ変わらせたり……台湾のブックストア界をリードしてきた誠品書店。また、気鋭のアーティストを発掘してMIT(Made In Taiwan)ブームを作り、台湾のクリエイティブシーンを牽引してきた存在でもあります。2015年には“誠品”らしさ満点のホテルをオープンさせて大きな話題に。そして今年、ホテル「誠品行旅」(eslite hotel)は、ミシュランガイド台北で3パビリオンを獲得。快進撃を続ける誠品グループの粋を集めたホテルの内側に迫ります。

芸術と憩いの地、松山文創園区に在る、唯一無二のホテル

芸術と憩いの地、松山文創園区に在る、唯一無二のホテル
台北101にほど近く、国父記念館の隣。台北最後の秘境とも言われた煙草工場跡地。1937年に建てられた文化遺跡が「松山文創園区(クリエイティブ・パーク)としてリノベーションされ、展覧会や芸術活動を行う文化施設に生まれ変わったのは2011年のこと。その際、誠品グループは「誠品生活松菸店」を展開。台湾の最新カルチャーがギュッと詰まった、おしゃれスポットとして、海外からの観光客もこぞって訪れる場所となりました。それから4年。次なるサプライズは、アーティスティックなホテルの開業でした。

パーク内の施設同様、ホテルにも心を揺さぶる要素が多数

パーク内の施設同様、ホテルにも心を揺さぶる要素が多数
読書、クリエイティブな展覧や舞台、音楽や映画、緑豊かな自然……芸術に満ちあふれた環境下に溶け込む「誠品行旅」の建物は、建築業界のノーベル賞といわれる“プリツカー賞”を受賞した日本人建築家・伊東豊雄氏によるもの。内装は大規模なデザインチームが手がけました。とりわけ目を引くのが、赤レンガを効果的に取り入れたインテリア。台湾の伝統的建材である赤レンガを、専門家・粘錦成氏の協力のもと、芸術作品に昇華させました。7700個もの赤レンガをさまざまに組み上げて作られた、2階のレストラン「In Between」の壁は圧巻です。

また、台湾人の郷愁をそそる床材・テラゾをフィーチャーしているのも特徴のひとつ。テラゾは白色セメントに大理石粒などを混ぜたものを研磨して作る素材で、台湾の古い建物で見かけるもの。ここではドイツ由来の新工法により、継ぎ目のない滑らかな仕上がりと艶やかな質感を実現。ロビーやレストラン、客室の浴室に活かされ、館内にコンセプチュアルな統一感を与えています。

台湾の現代アートが溢れる空間は、まるでギャラリー

台湾の現代アートが溢れる空間は、まるでギャラリー
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台湾の芸術家の作品が至るところに配されているのも、このホテルの個性です。エントランスに掲げられているのは、客家花布を操るビジュアルアーティスト・林明弘氏の作品『秋冬』や、郷里の風景を幻想的に描いた、蘇旺伸の『郊遊』。そして客室内には、ウサギの“ニニ”を通して作者の内面を映し出す、黃本蕊の『緑療』……芸術を通して、旅人たちに台北の脈動を伝えたいという思いがここに息づいています。

館内の廊下は、工場時代からの台湾の変遷を辿る旅路

また、各フロアの廊下には、1930年代以降の台湾を撮影した写真を展示。1フロアに1年代の作品を掲げていて、各階を順に見ていくことで、この地の時の流れと変遷を体験できる仕掛けとなっています。

豊富で多彩な蔵書に感動。50席のラウンジで読書に耽る

そして、これぞ誠品グループの真骨頂といえるのが1階のThe Lounge。ラウンジの大型の書棚には、実に5000冊に及ぶ書籍が収められていて、その存在感と迫力に、本好きならば駆け寄らずにはいられないはず。蔵書の内容は、美術、建築、設計、文学、各国料理のレシピ本などで、英文など諸国語で書かれたものも多数。琴線に触れる一冊を見つけたなら、イタリアの高級家具・カッシーナとミノッティのソファやアームチェアでゆったり閲覧。台湾茶や地元の食材で作ったスイーツを味わいながらどうぞ。
ホテルは16階建てで、客室は3〜15階部分にあり、11坪から41坪まで4タイプ全104室。4階以上の客室は独立したバルコニーつきで、南向きの部屋では、パーク内の緑はもちろん、都会というジャングルが一望でき、台北101が見える部屋も。北向きの部屋は、陽明山のマウンテンビューです。

室内はアースカラーの絨毯と暖色系の照明、木製の家具で統一され、シンプルながら落ち着いた雰囲気。効果的に配されたカッシーナやミノッティのチェアで備え付けの雑誌を眺めたり、BOSEの音響システムで音楽を楽しんだり。バスタイムは、半身浴しながら読書枕を使って、お気に入りの一冊のページをめくるのも。

“ゲストが主役になるホテル”で、新たな自分に出会って

居心地の良さと五感を刺激する趣向。一見、相反する要素を共存させたホテル「誠品行旅」。CEOの呉清友氏は「人こそが、この都市で最も貴重な資産です。我々は、誠品行旅ならではの役割を果たすべく、すべてのゲストがゆったり過ごし、内面を見つめる時間を持ち、その時々の心情に身を任せる……そんな旅のお手伝いができることを願っています」。英国のピーター・グリーナウェイ監督、中国の芸術家・蔡國強氏など、世界の名だたる奇才が定宿にしているのも納得。インスピレーションを求める旅なら、ぜひ台北へ。そして「誠品行旅」への滞在で鋭気をチャージして!

◆ 誠品行旅(eslite hotel)
住所:台北市信義區菸廠路88號
電話:+886-2-6626-2888

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