-
旅色プラス ›
-
トラベル
›
-
冬こそ南の島で、楽園みたいな古民家宿へ。元秘境ツアー添乗員・とまこがすすめ…
冬こそ南の島で、楽園みたいな古民家宿へ。元秘境ツアー添乗員・とまこがすすめる石垣島の民泊【連載16回目】
冬こそ旅先はあったかーい南の島で決まりでしょ。亜熱帯の石垣島に、センス抜群、風格山盛りの古民家宿がありますよ。緑と光が溢れる情景にマッチした、絵画のような世界観には圧倒されるばかり。絶対おすすめの非日常空間を、のんびり満喫してみませんか?
Text&Photo:とまこ
赤いハイビスカスと眩しい緑に囲まれた佇まいやお堀……しびれる!
琉球伝統のサンゴの塀の中には、こんもりした緑と、ハイビスカス、奥にはどっしりした二階建ての建物が。「古民家の宿」と聞いて、琉球建築特有の低い屋根や赤瓦を連想していましたが……どうも雰囲気が違うみたい。何度も見てしまいます。
門まで出迎えてくださったオーナーさんの後について敷地内へと進むと、足元に目が釘付けに。建物の周りにお堀があって、鯉が泳いでいるではありませんか。なんて風流で豪華な作り。
入った途端にズキュン! 囲炉裏のシルエットがかっこよすぎるエントランス
玄関をくぐると、パーッと開ける陰と陽の世界。光の中に浮かび上がる囲炉裏の影。広々した空間にただこれだけとは、なんて贅沢な作りでしょう。
それにしても、なんで石垣に囲炉裏? あっつい風土のここに?? にこやかなオーナー・まいこさんに尋ねると、なんとここは、百数十年前に飛騨古川に建てられた家だそうです! それを、40年ほど前に「八重山琉染工芸館」として利用するために移築したのだとか。家の周りにお堀を作る彼の地の伝統すら運んできたのですね。
こんな大胆なことをとり行ったのは、サンゴ染めを考案し世に広めたアーティスト・山岡古都氏。氏の理想郷を完璧に再現させるため、労も費用も惜しまず実行されたとか。その後、使われなくなったこの建物に巡り合ったのが、まいこさんとフランス人パトリックさんご夫婦。ほぼ全てを自らの手で改築して今に至るそう。これもまた大胆な理想郷再現に違いありませんね。
斬新すぎるガラスの縁側! まるでジャングルの中にいるみたい
囲炉裏の奥、光があふれる方へと歩みを進めると、またもドキドキ! 縁側が壁も足元も全部ガラスで透明です! ガラス張りの床に、生い茂るヤシの木が青々と映り込み、美麗極まりません。ジャングルの真っ只中にいるみたい……。言葉を失う感動設計に大拍手です。
しかも、この縁側を取り巻く環境は亜熱帯のため、年中変わることがないそうです。これはもう、東京では見ることのできない冬にこそぜひ来たいですね。
共用スペースは広〜い畳の間! ゴロゴロしたくなる欲炸裂
風が心地よく通り抜ける光いっぱいのこの部屋、広いでしょう。20畳以上あります。これが、ゴロゴロし放題の共用スペースとして開放されてるなんて太っ腹だこと。お客さんがよりゆとりを持って寛ぎ、満足に過ごしてもらえるよう開放しているそうです。心意気にほっこりしますね。
ちなみに、こちらでパトリックさんのヨガ教室が定期的に開催されているので、チェックインしたら聞いてみてくださいね。
ここもフリースペースです。ボードゲームなどいっぱい遊び道具がありますよ。
とっても広い個室も、住み着きたくなる快適さ
個室は2階に集結していて、それぞれかなりゆったりとしたスペースが確保されています。写真は15畳の「イルカ」部屋で、最大3人まで泊まれます。窓の前には庭の木が青々と茂り、キラキラした木漏れ日が気分良く流れ込むんだもの、ついお昼寝しちゃいますよ。
部屋には、冷蔵庫や電子レンジ、トースターなどが用意されているので、個室ライフも快適です。石垣の南国フルーツや地元のお惣菜、ご近所の焼きたてパンなど、色々お部屋でいただいてもいいですね。のんびりゆったり長〜く滞在して、住んでいる気分になってみる……なんてプランも最高でしょ。
畳の柄は、八重山伝統のミンサー織。5つと4つの■の組み合わせからなっているでしょう。これは、「いつの世でも一緒にいたい」という意味なのです。ロマンチックですね。部屋のちょっとした場所にも溶け込んでいて、石垣らしさと、オーナーさんのお人柄とセンスを感じます。
外にはぐるっとウッドデッキ。いい風を感じてのびのびし放題
庭のウッドデッキも最高です。夕暮れ時、ここで沖縄ならではのオリオンビールでも飲んでのびのびとしたいものですね。
旅
旅行
石垣島
リゾート
とまこ
実体験
旅作家
古民家
ニッチ
国内