宮城県岩沼市に鎮座する竹駒神社は、古来より「日本三稲荷」の一つに数えられる由緒ある神社です。家内安全・商売繁昌などのパワースポットとしても有名で、東北のみならず北海道や関東からも多くの参拝者が足を運ぶそうです。
さて、竹駒神社で話題になっているのが、現在開催中の「夏詣(なつもうで)」です。「うん? そんな行事は知らないよ」という人も多いと思います。それもそのはず、これは今年初めて行う催し物ですから。そこで夏詣の見どころを紹介します。
TEXT:小林智明
半年の節目に行う新しい習慣「夏詣」
夏詣をわかりやすくいえば、“夏の初詣”でしょうか。先祖供養を迎える夏に、元旦から半年の罪けがれをはらい清める「夏越(なごし)の大祓(おおはらえ)」を経て、過ぎし半年の無事を感謝します。そして、来たる半年のさらなる平穏を祈るべく一年半ばの節目として、神社・仏閣へ詣でます。この新たな習慣が「夏詣」です。
夏詣自体は、昨年あたりから全国で増えてきた新しい取り組みです。お正月の初詣では多くの人でにぎわう竹駒神社でも、今夏より初開催。7月1日(金)よりスタートし、8月31日(水)まで開かれます。
風鈴、風車の幻想的なアーチをくぐろう
期間中、境内参道には、すがすがしく気持ちの良い参拝となるように涼を感じる“夏の装い”が施されています。それが風鈴、風車が取り付けられた参道です。注目したいのは、竹駒神社で人気の白狐のオリジナル風鈴。夏詣のために東京の「篠原風鈴本舗」に製作を依頼し、職人がすべて手書きで白狐の表情などを描いた、特別な風鈴は見逃せません。
随身門(ずいじんもん)には、地元・村田町に工房を構える「ガラス工房Kilro(キルロ)」が制作したガラス風鈴を取り付けています。夏の青空をイメージしたきれいな青ガラスに稲荷紋が入っているのでチェックしてみてください。また、風に揺られ、夏らしい音色を奏でるので気持ちが涼みますね。
風鈴の先には、赤と白の2色で統一された風車が続きます。こちらの眺めも壮観かつ幻想的。浴衣を着て訪れて記念撮影を行えば、写真映えすること請け合いです。
今だけの限定ライトアップも必見!
期間中の土曜日(8月13日まで)は、夜間参拝も実施されています。境内に並べられた行灯は、市内の子どもたちが描いたイラストをあしらったもの。随身門や飛躍の霊狐像がライトアップされ、行灯の優しい光で浮かび上がり、夏らしさと厳かなムードに包まれます。涼しい夜にお参りするのもおすすめですよ。
それに伴い、授与所の開設時間は20時まで延長。夜間参拝の日の閉門時間も20時までとなります。
おしゃれな御朱印帳は女子に好評
巡って集めるのが楽しい寺社の御朱印ですが、竹駒神社では夏詣限定の御朱印が頒布されます。直筆で御朱印帳に記入する際には、水色のインクが新鮮な「夏詣」の印が押されて爽やかな印象に。種類は片面と見開きがあり、上の写真は見開きタイプです。夏らしいイラストもおしゃれですよね。
授与品では白狐の絵馬などいろいろあるので、夏の思い出にお一ついかがでしょうか。
夏詣が始まってからはテレビの取材やSNS投稿などが増え、反響が大きいそうです。それだけ魅力的でフォトスポットも多い竹駒神社の夏詣。今後、新たな夏の風物詩として定着しそうな寺社の習慣を、実際に体感してみては?
◆竹駒神社(たけこまじんじゃ)
住所:宮城県岩沼市稲荷町1-1
電話番号:0223-22-2101
竹駒神社 夏詣