おいしくてリーズナブルな実力店！ 横浜が誇る窯焼きナポリピッツァ

「味だけでなく価格も本場に近い感覚で提供したい」と語るのはオーナーシェフの若杉直史さん。各種トッピングでお好みの味に仕上げることができる「カスタムピッツァ」は400円からと破格の値段設定です！

フレッシュなバジルと薪窯特有の香りが混ざり合い、食欲を大いに刺激する「マルゲリータ・ブッファラ」は1000円。サンマルツァーノというイタリア産トマトを使用したソースの酸味が、水牛モッツァレラチーズの旨みを絶妙に引き立てます。最大の特徴は、驚くほどモチモチとした生地の食感。口当たりは軽いのですが、しっかりと食べ応えもあるのです。

「日本ナポリピッツァ界のマエストロ、清澄白河にある名店『ベッラ・ナポリ』の池田哲也さんから教わった製法がベースになっています」と若杉さん。元々は独学でピッツァづくりを探求していたのですが、池田さんのピッツァに感銘を受けた2017年から、素材も調理法も一新したと言います。

お店のシンボルにもなっている大きな薪窯はオールハンドメイド。職人さんのアドバイスを受けながら、若杉さんが中心となってレンガを積み上げタイルを張り作り上げた一点物です。均質に火が通るガス窯とは異なり、焼き上がりにムラが出来るのも美味しさの秘訣。本場ナポリの手法と同様に、中心温度を450℃程度に保ちつつ1分半以内に焼き上げています。調理は1枚3分以内、提供までの時間がスピーディなのも、お腹が空いているときには嬉しいものです！

提供までの時間は早いですが、仕込みにはかなり手間ひまをかけています。八王子にある多田製粉から取り寄せた高品質の小麦粉は、国産の強力粉と薄力粉をブレンドしたもの。水、塩、酵母を加えて丹念に練り込み、0〜1℃の温度を保ちつつ、10〜14日かけてゆっくりと熟成発酵。この製法が、軽い口当たりとモチモチ感を両立させている秘訣と言います。

20歳で京都から上京し、10年ほど音楽業界で働いていた若杉さん。ピッツァ以外の知識も豊富で、会話を楽しみに足繁く通う常連客も多いです。繊細に食材を焼き上げる哲学は、市内にある人気店「車橋もつ肉店」で修業を積んだ賜物。元々「ボッカグランデ」も、もつ肉店の経営者が2013年にオープンさせたお店でしたが、ピッツァづくりの情熱が高まり続けた若杉さんが思い切って買い取り、自らオーナーになったそうです。

「ラグソースのボロネーゼ」1400円は、6種類以上のハーブを継ぎ足しながら風味を深めてきたデミグラスソースが決め手。食べはじめはパンチが効いてますが、決して重たさはなく、食べ進めるほどに優しい旨みを感じます。その理由は隠し味に使用している飛魚と昆布の和風出汁。食べやすさと満足感を両立させる若杉さんの哲学は、ピッツァ以外のメニューにも活かされているようです。

イタリア産の生ハムをはじめ、もつ焼屋仕込みのキュウリの漬物、アンチョビを効かせたポテトサラダなどを日替わりで味わえる「アンティパスト3種盛」は700円。グラスワイン（赤）は1杯500円、デキャンタで700円という安さ。ピッツァを含め予算2000円あれば、かなり豪華な晩酌が楽しめますよ。

レンガ風の壁や樽を使用したテーブルなど、本場イタリアのような空気感。壁にはベイスターズのグッズがずらりと並んでおり、横浜らしい肩肘張らない雰囲気も漂っています。教えたくないけれど、ついつい自慢したくなるお店と評判！

◆ボッカグランデ　/　Bocca grande
住所：神奈川県横浜市神奈川区大口通8-10
電話番号：045-717-5763
営業時間：12:00～14:30（L.O.14:00）17:00～22:30（L.O.22:00）
定休日：水曜
アクセス：JR横浜線大口駅西口より徒歩４分