前回、故郷である宮崎についてたっぷりと語ってくれた大谷主水(夢多)さん。連載2回目の今回は、大のお酒好きだということで、日本の地酒の魅力や、旅先でのお酒の楽しみ方について聞きました。
撮影/恩田拓治
取材・文/石上直美(verb)
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フィーリングで選んだお店でその土地の地酒を楽しむ
―――夢多さんは、日本各地に足を運んだ経験があると伺いました。
北から南まで、仕事やプライベートであらゆる土地を訪れています。最近はウィンタースポーツにハマっているので、この冬なんどかスキーをしに来ましたね。
―――お酒好きの大谷さんは旅先でもお酒を楽しみますか?
もちろん! お酒は大好きなので、旅先でも夜は飲みに出かけることが多いですね。お店は事前に調べずに、その時のフィーリングで決めます。でも、好んで入る店は、駅前にあって店構えが古びたところばかり。赤提灯が吊るされていて、焼き鳥の煙がもくもくしてるような(笑)。年季が入っている店構えは、地元の人に長く愛されている証拠。美味しいお店が多い気がします。そういうお店は、頑固なおやじさんが一人で切り盛りしていたりして。そのおやじさんと仲良くなるのがまた、楽しい(笑)。
―――すぐに誰とでも仲良くなれる大谷さんらしいエピソードですね! 旅先ではどんなお酒を飲まれますか?
九州出身なので焼酎が好きですが、旅先では地元の人がすすめる地酒も飲みます。都道府県それぞれに地酒があるので、飲み比べるのが楽しいですよね。
―――お気に入りの地酒があったら教えてください。
三重県尾張市の「滝自慢」が美味しかった! 「伊勢志摩サミット」2日目のワーキングランチに出されたそうです。品が良くて、料理の邪魔をしないところが気に入りました。後輩から教えてもらった、静岡の「磯自慢」も好きですね。香りがよく、クセも少なくて、初心者でも飲みやすい。だけど、日本酒党の人も納得できる味わいが素晴らしい。
上級者は地方ならではのローカルな雰囲気を楽しんで!
―――旅中のお酒の思い出で印象に残っていることはなんですか?
地方の飲食店でおやじさんと話していると、必ず職業を聞かれます。正直に「芸能人です」と答えますが、信じてもらえない(笑)。お店を出るときに「じゃあ一応、サインをもらっておこうか」と店主に言われて、サインをさせてもらうでしょ? その後に、お店に来た台湾人の方が「夢多のサインだ!」と気づいて、ようやくおやじさんが信じてくれた、ってことはありましたね。
―――主水さん好みのディープな店に観光客も訪れているとは!
僕もすごく意外でした。田舎を旅する時は、その土地で長く愛されている飲食店で地酒を楽しむのはおすすめです。地方は特に温かい人が多いので、地元の人とのコミュニケーションも、旅のいい思い出の一つになると思いますよ! 僕のサインがあったら、ぜひ周りに教えてあげてください(笑)
おわりに
「食事をしながら宮崎の焼酎『木挽BLUE』でウォーミングアップ。その後は、ロックで『黒霧島』が定番スタイル」と語る主水さん。大の焼酎党ながら、旅先では地元の銘酒を地元の人とともに楽しむ、そんな姿勢に九州男児らしい清々しさを感じました。みなさんも主水さんの話を参考に、旅とお酒を楽しんでくださいね。
次回は大谷さんの旅スタイルを伺います。
◆大谷主水(夢多・mondo)
宮崎県宮崎市出身。元テコンドー日本代表。2006年に引退後、台湾で芸能界デビュー。現在まで、映画、ドラマ、バラエティ番組、CMに多数出演している。2017年には、台湾の超人気長寿番組「食尚玩家」のメインMCに外国人では初めて抜擢。台湾のみならず、アジア各国でその活躍が注目されている。
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