広島のスイーツは馴染みがないかもしれませんが、近年、ハイブリッド系の個性派や時代のトレンドを取り入れ、系列店が東京・大阪進出を果たした注目の洋菓子工房があります。それが広島市郊外に拠点を置く、洋菓子店「カスターニャ」です。どんな商品を取りそろえているのか、スイーツ好きならずとも知っておくべきです。
TEXT:小林智明
レストランから派生し、魅惑のスイーツ&広島銘菓で人気店へ
店名の「カスターニャ」とはイタリア語で「栗の実」。前身のレストラン時代、敷地内に栗の木があり、毎年秋になると、豊かな実を付けてたくさんの人を喜ばせていたそうです。
その栗の木のように「おいしさで人を笑顔にする」をモットーに、現在は洋菓子とドレッシングを製造・販売。名物の新感覚焼き冷凍プリン「カタラーナ」(写真)をはじめ、コンテスト受賞の菓子も多数あり。多くの斬新かつ味を追求した商品と、広島レモンを用いたチーズケーキといった広島銘菓を生み出しています。
現在、商品のお買い求めは、広島市郊外の緑豊かな場所に構える工房のほか、オンラインショップでも購入できます。
唯一無二のアイス焼きプリン「カタラーナ」
数ある魅力的な商品のなかでも人気を誇る商品が「カタラーナ」です。これは、アイス感覚で楽しめる新食感の焼きプリン・フローズンデザート。厳選した生クリームと牛乳を使い、湯煎で焼き上げたあとに、表面を二度焼きのキャラメリゼで丁寧に仕上げています。
ひと口食べれば、ひんやりなめらかな口当たりに感嘆。濃厚さと程よい甘味が広がりつつ、カソナード(フランス産ブラウンシュガー)の苦味と香ばしさも相まって、大人の味わいが余韻として残ります。
冷凍庫から出したあと、フローズン状態から少しずつ解凍されて、変化していく食感が楽しめるのも新しいですね。
直営のカヌレ専門店はギフトにぴったり
「カスターニャ」が直営している、県内初のカヌレ専門店が「立町カヌレ」です。カヌレは、ご存じの方も多いと思いますが、近年ブームが再熱中のフランス・ボルドー地方の伝統的な焼き菓子。外がカリッ、中がしっとりとした生地の食感と、バニラの香り漂う上品な味わいが魅力でしょう。コロンとした愛らしい形も、人気の秘密かもしれませんね。
「立町カヌレ」では、プレーンのほかにもショコラや抹茶、シトロンなど6種類の定番と、限定フレーバーを用意。15個入りのギフトセットは、手土産としても大変好評です。
店舗は、広島電鉄・立町駅からすぐ近く、広島の中心街にあります。また、広島駅内の「立町カヌレ+」でも購入可能。忙しい出張などの帰りに買えるので便利ですね。
「立町カヌレ」が東京・大阪の都心に展開
カヌレの再ブームにも乗って、「立町カヌレ」は好調です。昨年7月、県外初進出となるショップ「立町カヌレTYO」を東京・丸の内ビルディングの地下1階にオープン。さらに3か月後の2021年10月には、大阪駅直結の梅田に「立町カヌレOSA」が誕生しました。
各店ではカヌレだけでなく、「カスターニャ」の定番商品「カタラーナ」なども購入できるのもポイント。足を運びやすい東西2大都市に出店した両店舗は、要チェックです。
「カスターニャ」と「立町カヌレ」に並ぶ商品は、どれも一度食べればリピートしたくなるものばかり。なかでも「カスターニャ」の「カタラーナ」は、JAL国際線の機内スイーツに選定され、世界の旅行者が召し上がったという逸品です(2015、2016年の夏季2年連続)。ただ珍しいだけでなく、おいしさも保証付きですよ。
◆カスターニャ
住所:広島県広島市東区福田4-4018-2
電話:カスターニャ082-883-0960、立町カヌレ082-259-3250、立町カヌレ+082-569-6712、立町カヌレTYO 03-6810-2550、立町カヌレOSA 06-6136-3606
カスターニャ