北の大地ならではのおいしい食べ物を味わい、豊かな自然を満喫する北海道旅行のプランに取り入れたいのが、新千歳空港から車で30分圏内の安平町巡り。なかでも2019年4月にオープンした安平町の観光拠点「道の駅あびらD51ステーション」は、地元の特産品や、鉄道とゆかりの深い町の歴史に出合える新名所です。町巡りの前に、訪れてみてはいかがでしょう?
Text:小林優子
名馬を生んだ、魅力いっぱいの北海道安平町
北海道の自然豊かな丘陵地帯に広がる安平町は、新千歳空港から車で約30分、札幌からも約1時間と、旅の拠点としてアクセスのよい好立地。魅力的な特産品も豊富です。国内チーズ専門工場の発祥地であることから、高品質なチーズが揃い、安平町追分の高級銘柄「アサヒメロン」は、夕張メロンの糖度をしのぐと言われるほど、甘く、ジューシーな味わい。
また、訪れる人々を魅了するのが、四季折々の花々が広がる美しい風景です。5月中旬~6月上旬にかけて、菜の花が丘陵地を黄色に染め、これからは蓮の花が咲き誇ります。
SLラストランの地として、鉄道ファンに広く知られるほか、「雪だるま郵便局」や広大なゴルフ場など観光スポットも盛りだくさん。7冠馬「ディープインパクト」や「ジェンティルドンナ」などの名馬を輩出した、競走馬産地としても全国的に注目を集めています。
安平町の新たな観光拠点として、道の駅が誕生
見どころ満載の安平町に、2019年4月、新たに誕生したのが「道の駅あびらD51ステーション」です。安平町の農畜産品を揃えた特産品販売所と共に、地域の観光・歴史・文化情報の発信地としての役割を集約させています。町内外の交流やつながりを生み出すことを目的としてつくられました。
休憩コーナー(写真)で名産品を味わいながら一息ついたり、鉄道と共に繁栄した安平町の歴史に触れることができますよ。
旅の立ち寄りスポットに! 特産品や新鮮野菜、ご当地フードを販売
テイクアウトコーナーでは、もくもくと煙を出しながら力強く走る蒸気機関車をイメージした灰色のご当地ソフトクリームや「レストランYOSHIMI」監修による復興応援企画の熟成カレーなど、安平町ならではの豊富なフードやドリンクを楽しめます。焼きたてパンを販売するベーカリーも評判です。町内外の名産品を集めた特産品コーナーでは、上質なチーズのほか、ハムやソーセージなどの加工品も充実。道の駅オリジナルグッズも揃います。
4月〜10月まで営業する農産物直売所、通称「ベジステ」には、朝採れ野菜や加工品がずらり。地元生産者のほか、近隣市町の生産者も含め、約60戸で構成された生産者協議会から届けられる新鮮野菜は格別ですよ。
施設全体のデザインと調和した、アンティーク調の高級感あふれる24時間トイレもあり、多目的トイレや授乳室も完備。子育て世代も利用しやすいのもポイントですね。
SLラストランの地にちなんだ鉄道資料館を併設
安平町の追分地区は、明治時代に炭鉱から石炭を運ぶ鉄道拠点として発展したエリア。こちらの道の駅には、「蒸気機関車D51 320号」や、北海道仕様の特急列車「キハ183系車両」が展示保存された鉄道資料館が併設されています。また、アトリウムの無料休憩コーナーに隣接したレガシーギャラリーには、大型サイネージに映し出される鉄道関連写真や映像をはじめ、街の発展を支えた鉄道文化の歴史資料を展示。鉄道ファンならずとも、見ごたえ十分です。