長江(ちょうこう)は、日本では揚子江(ようすこう)とも呼ばれる、世界第3位の長さを持つ川です。
中国4000年の歴史を、悠々と流れてきた川……その景勝地や見どころをご紹介していきます。
中国の川「長江」とは
中国中部を流れる中国最大の川です。
世界でも第3位の長さで、全長は6,380km。日本では揚子江とも呼ばれています。
チベット高原北東部を源として、四川盆地、そして華中の平野を流れて、東シナ海へ注いでします。
流域には成都、武漢、重慶などの工業都市や、上海、南京などの大都市があり、水上交通路として利用されているんです。
中国の川「長江」に建設された巨大ダム『三峡ダム』
三峡ダムは、長江の中流域湖北省に建設されたダムです。
1993年に着工、2009年に完成と、およそ16年もの歳月をかけて造られました。
このダムの建設によって、長江の水運は向上。重慶市には大型船舶が航行できるようになったそう。また水力発電所は、中国の年間消費エネルギーの1割弱もの発電能力を有するものとなりました。
しかし、問題点も多く指摘されています。
ダム建設により、移住させられた人が140万人。貴重な文化財も水没したんだとか……。
また、環境破壊も問題視されています。生態系が破壊され、漁業の水揚げも減り、希少なヨウスコウカワイルカは絶滅したと言われているんです……。
ですがこの世界最大級のダムを見物すると、やはり圧倒されます。
ダム全景を見下ろす展望台や、長江クルーズで船上から見ると、規模の大きさに感動を覚えます。
タイミングが合えば大迫力の放水を見ることができるでしょう!
中国の川「長江」に面した場所にある三国赤壁古戦場
三国志で有名な赤壁の戦いのあった古戦場をご存知ですか?
現在は、戦いのテーマパークになっています。
赤壁の戦いは、長江河畔を舞台に繰り広げられました。
この戦いについての詳細は、三国志や関連書を読むとわかるでしょう。
長江という場所ゆえの戦法で戦うところにポイントがあります。特に史跡が残っているわけではありませんが、長江を挟んで向こう岸と対峙すると、赤壁の戦いにリアルに思いをはせることができるはず。三国志ファンには絶対に見ておきたい、価値がある場所ですね!
場内は広く、見て回るのに2時間ほどかかります。終盤、長江の岸辺の岩に「赤壁」と書いてある場所に出ます。こちらが赤壁の戦いの場所といわれているところです。
ただし、川の水量によって水かさが増しているときには、この文字も水没している場合もあるんだそうですよ。
中国の川「長江」沿い、三国赤壁古戦場へのアクセス方法
○日本→武漢
赤壁古戦場に近い大都市は武漢(ぶかん:ウーハン)です。
こちらで宿泊されるといいでしょう。
最近は、日本から武漢に直行便が出ています。成田空港から武漢行きのANAの直行便もありますよ。
日本から上海や広州へ向かい、そこから国内線で武漢へ行くこともおすすめです。
また、武漢と上海などは新幹線でも結ばれています。新幹線で上海から5時間ほど、蘇州から4時間半、広州から3時間半です。
○武漢→赤壁古戦場
一番近いといっても120Kmほど離れていますので、注意が必要です。
・新幹線
武漢市内から新幹線の武漢駅へタクシーで1時間程度。
赤壁古戦場に行くには、赤壁北駅を利用できます。新幹線で30~40分ほどです。
赤壁北駅から赤壁古戦場へはタクシーで40分程度です。
・在来線
武漢市内の武昌駅から赤壁駅へ在来線で2時間ぐらいです。
赤壁駅から赤壁古戦場まで市バスがあります。
・タクシー
タクシーで武漢から片道2時間強です。
数名の旅ならば、タクシーの運転手さんと値段を交渉、貸し切りでいくと時間の短縮になりますね。