宮崎県の南部に位置する「日南市」をご存知ですか? ここは日本で最も日照に恵まれた地域の一つで、一年中マリンスポーツを楽しめるほど、温暖な気候なんです。これから秋冬にかけても過ごしやすいからいいですね。また、復刻版のモアイ像7体が並ぶ日南海岸沿いの「サンメッセ日南」や、近年多くのクルーズ船が寄港する「油津(あぶらつ)港」などは、フォトスポットとして人気が高く、観光におすすめです。
さて、その油津港の漁協正面には、「魚料理 びびんや」があります。漁港直送の鮮魚が食べられ、いろんなシチュエーションで使えるお店ですから、ぜひ立ち寄ってみてください。
Text:小林智明
「びびんや」イチ押しはマグロコース
「魚料理 びびんや」の“びび”とは、日南地方の言葉で魚のことです。油津漁港直送の新鮮な海の幸で作るオリジナル料理は、なんと100種類! 例えばキハダやメバチマグロを料理によって使い分ける店主こだわりの一皿は、ボリュームたっぷりで価格もお手頃です。
なかでも一番のおすすめはマグロコース。刺身やステーキのほか、辛子醤油で味わうマグロの天ぷら、“ゴングリ”と呼ばれるマグロの胃袋の煮物など、珍しい料理も楽しめます。黒潮の恵みを存分に受けた、鮮度抜群の地魚を堪能しましょう。
秋はプリップリの伊勢えびが食べられる!
9~10月にかけては日南海岸で、伊勢えび漁が解禁されます。日向灘の荒波にもまれ、黒潮の恩恵をたっぷりと受けた身の締まった伊勢えびは、大ぶりかつ柔らかな食感。まさに日南を代表する秋の味覚です。
もちろん、「びびんや」でも日南海岸獲れの伊勢えびが入荷されます。お得な値段で伊勢えびを味わえるとあって、県内外から多くの観光客が訪れるそう。プリップリの大きな海老に、かぶりついて食べてみたいですね!
宮崎名物グルメと焼酎を味わえる宴会
地元の食材を使った居酒屋メニューも充実しています。名物のマグロやカツオを使った漁師料理をはじめ、山の幸も。地元の地鶏や宮崎牛の逸品料理で、宴会を開くのはいかが? 九州のお酒といえばやっぱり焼酎ですが、1合380円~飲むことができます。
宴の〆には、郷土料理の魚うどん(ぎょうどん)を。「魚うどん」とは戦時中、主食が不足していた頃、代用食として魚のすり身と片栗粉で工夫して作った漁師料理。戦後70年が過ぎ、すっかり忘れられていた味を再現してみたところ、昔を懐かしむお年寄りから温故知新で食べてみた若い人まで大好評だったのだとか。
チキン南蛮、まぐろステーキ、焼魚……。ランチ定食も魅力
ランチは、定食メニューが定番です。日南海岸獲れの新鮮な魚介がお刺身、煮物、焼き物とおいしく姿を変えてラインアップ。焼魚定食(アジ・サバ・サンマ※日曜日・祝日はアジのみ)、まぐろステーキ鉄板焼定食など、定食だけでメニュー数は20種類近く揃うので、旅行で連泊される方は、毎日でも通えますよ。
宮崎牛や宮崎名物のチキン南蛮といったお肉系の定食も見逃せません。さらに前記の「魚うどん」も用意されているので、話のタネに一度ご賞味してみては?