旧暦の10月は島根に神様が集まるシーズン。出雲大社では神様を迎える神事が行われ、毎年多くの人が参拝に訪れます。この時期に島根を訪れると、縁結びを行っている神様たちからご利益を授かれるかも。また、秋の味覚や紅葉も楽しめますよ。
旧暦の10月、日本で唯一“神在月”となる島根。出雲大社には全国各地から神様が集結
旧暦で“神無月”と呼ばれる10月は、1年に一度、八百万(やおよろず)の神様たちが会議のために出雲に集まる月とされています。そのため出雲のある島根だけは、全国で唯一旧暦の10月を“神在月(かみありづき)”と呼ぶんですよ。
この時期、出雲の各神社では11月24日(火)から、神様たちをお迎えして滞在からお見送りまでを行う神事が催されます。まずは稲佐の浜で神様をお出迎えする「神迎祭(かみむかえさい)」。続く25日(水)・29日(日)・12月1日(火)には、「神在祭(かみありさい)」が行われます。このとき29日と12月1日には、神様に縁結びを祈願する「縁結大祭(えんむすびたいさい)」も開催。その後、12月1日と10日(木)に執り行われる「神等去出祭(からさでさい)」で神様たちが帰られるまで、出雲は神秘的な雰囲気に包まれます。
◆稲佐の浜
住所:島根県出雲市大社町杵築北稲佐
縁結びスポットで良縁祈願。おすすめは玉作湯神社のお守り作り
出雲に集まった神様たちが話し合うのは人々の縁結びについて。「良いご縁を授かりたい!」という人は、この神在月に島根各地の縁結びスポットで良縁をお願いしませんか?
一番有名なのは、神様たちの会議・神議(かむはかり)の会場である出雲大社。今年はコロナウイルス感染予防のために前述した神在祭などの神事を見学することはできませんが、神在月の間にお参りに行きたいですね。おすすめは玉造温泉の近くにある玉作湯神社。境内の奥には願い事を叶える「願い石(真玉)」があり、社務所で授けてもらえる「叶い石」を願い石に重ねてお守りにすると願いが叶うんだとか!
◆玉作湯神社
住所:松江市玉湯町玉造508
電話:0852-62-0006
お参りの後は発祥の地でぜんざいをどうぞ
秋といえば食欲の秋という人も多いのでは? 島根には秋に旬を迎える食べ物がたくさんあり、グルメも楽しめちゃいます。縁結びのお参りをした後は、食べ歩きに出かけるのも楽しそう。神在祭の時にふるまわれた「神在(じんざい)餅」が訛ったとされる“ぜんざい”は、島根が発祥ということもありお店がたくさん。肌寒い季節に食べる甘いぜんざいは、身も心も温かくしてくれますよ。
ほかにも、出雲そばやノドグロ、みかんや栗など食欲をそそる食べ物が盛りだくさん。せっかく訪れるなら、その土地ならではのグルメも味わいましょう。
島根各地で色づく紅葉の絶景も楽しみたい
自然豊かな島根では、紅葉も見頃の季節。木々がカラフルに色づいた鮮やかな景色は絶景です! 松江城山公園や由志園(ゆうしえん)ではライトアップも行われ、美しく幻想的な光景を楽しめますよ。堀庭園の樹齢300年になるイロハカエデも見事。トロッコ列車「奥出雲おろち号」に乗って、車窓から山々の紅葉を眺めるのもおすすめです。この時期だけしか見られない紅葉に染まる島根の景色を見に行きませんか?
◆松江城山公園
住所:松江市殿町城山
電話:0852-21-4030(松江城山公園管理事務所)
定休日:12月30日~1月3日
◆日本庭園 由志園
住所:松江市八束町波入1260-2
電話:0852-76-2255
開園時間:9:00~17:30(ライトアップ期間は21:00まで延長)
休園日:12月30日、31日