フィンガルの洞窟という、スコットランドの人気観光スポットをご存知でしょうか?
まるで、おとぎ話やRPGの冒険ダンジョンに出てきそうな神秘的で少し不気味な洞窟なんです。
今回は、そのフィンガル洞窟の魅力についてご紹介します。
フィンガルの洞窟とは?
フィンガルの洞窟は、スコットランド・ナショナル・トラストが所有している自然保護区の一部であるスコットランド・ヘブリディーズ諸島にある無人島・スタファ島にある洞窟です。
全体に六角柱状の巨大な柱状節理があり、洞窟は自然とアーチ状の天井が曲がっているような状態となっており、波がおしよせてこだまとなり、不気味な音を発するスポットです。
そのため、天然の大聖堂のようだと評されることもあるんだとか。フィンガルの洞窟は、ゲール語では「歌の洞窟(Uamh-Binn)」という意味だそうです。
ちなみに「フィンガルの洞窟」のフィンガルとは、アイルランド神話の英雄であるフィン・マックールによって、アイルランドとスコットランドの間に玄武岩の街道を造ったという伝説から名づけられたといわれています。
フィンガルの洞窟の魅力
フィンガルの洞窟の最大の魅力は、自然にできた洞窟でありながら、人工物の様に美しく並んでいる六角柱の柱状節理です。
これは溶岩が冷えていく過程で、ひび割れが表面から内部に進行していき、六角形の柱郡を形成したもの。それが長い間、波によって浸食されて洞窟が形成されました。
美しい六角柱にの中にぽっかりと浮かぶ穴は、どこか神秘的で不思議な魅力があります。さながら、ファンタジーやRPGに出てくる洞窟ダンジョンの様ですね。
芸術家たちに愛されたフィンガルの洞窟
この神秘的な不思議な魅力を持つフィンガルの洞窟は発見されて以来、数々の芸術家たちを魅了してきました。
1829年にフィンガルの洞窟を訪れた作曲家のフェリックス・メンデルスゾーンは、洞窟から聞こえる波の音のこだまから霊感を得て、演奏会用序曲『フィンガルの洞窟』という26曲を作曲しました。これによって、フィンガルの洞窟は脚光を浴びて、人気の観光地となります。
そのほかにも、作家のジュール・ヴェルヌや詩人のジョン・キーツ、印象派画家のジョセフ・ターナーなど、たくさんの芸術家たちもこのフィンガルの洞窟を訪れ、絵画や舞台などのいくつもの作品にフィンガルの洞窟を登場させています。
フィンガルの洞窟へ行くには、ツアーがおすすめ!
フィンガルへの洞窟は、海の上にあるので当然、船を利用しなければなりません。そのため地元では、フィンガルの洞窟へと向かう遊覧船ツアーがいくつか企画されています。
しかも島に上陸して、実際に洞窟の中を散策することができ、数々の芸術家たちが訪れインスピレーションを受けた場所に立つこともできます。
ただし、波が高い場合は、上陸せずに島周辺を船上から見学することなりますので、当日の天気をチェックしてツアーに申し込むことをおすすめします。
4月~9月にスコットランドのオバーンという港町か、マル島、アイオナ島からフェリーが出ているので、旅行の日程に合わせて自分の都合に合うツアーでフィンガルの洞窟観光を楽しんでくださいね。