みなさん、琵琶湖で真珠がとれるって知っていましたか?一般的な真珠というと、丸くて白い均一なものを思い浮かべると思いますが、びわ湖真珠は、色も形もさまざまで、個性豊かなのが特長です。世界でたったひとつしかない、魅力あふれるびわ湖真珠のアクセサリーを紹介します。
びわ湖真珠とは?
琵琶湖は、滋賀県の面積の約6分の1を占める日本最大の湖です。かつてその琵琶湖で豊富にとられた真珠は、ヨーロッパを中心に人気を集めていましたが、水質汚染などの影響で、真珠をつくる貝が十分に育たない時代が続き、びわ湖真珠の生産者もどんどん減ってしまいました。しかし、そんな状況下でもあきらめることなく、母貝の改良や環境改善に向き合い、努力を続けたことにより、今ふたたびその輝きを取り戻しています。
海の真珠は、大体が半年~1年の年月で出来上がりますが、琵琶湖固有の池蝶貝(いけちょうがい)を母貝とするびわ湖真珠は、貝を育てるのに3年、真珠が育つのに3年と、かなり長い年月がかかります。長い時間をかけて琵琶湖の中で育まれた真珠は、ピンクやピンクベージュ、黄色味がかっていたり、大小もさまざま。丸だけではなく細長いものから四角いものまで、個性豊かで独特な美しさをもっています。
ひとつひとつ誠実につくられた真珠は、琵琶湖を愛する滋賀県民が再生させたという背景もあわせて魅力的ですよね。
びわ湖真珠の専門ショップ「JINBO PEARLS」
50年近くびわ湖真珠の卸売業をしていた「神保真珠商店」が2014年に念願のショップ「JINBO PEARLS」をオープンしました。JR琵琶湖線大津駅から車で10分ほどに位置し、かわいらしい店内にはずらっとびわ湖真珠で作られたアクセサリーが並びます。びわ湖真珠ならではの、実にバラエティ豊かなものが揃っているので、見ているだけでわくわくします。
店長の杉山知子さんは「今は生産者が減っていて少なくなってはいますが、職人の技術や長い年月が作り上げた唯一無二の真珠なので、もっと沢山の方々に知ってもらいたいですね。びわ湖真珠を知って、少しでも滋賀県に興味をもってくれたら嬉しいです」と話してくれました。
全国でワークショップなど期間限定のイベントを行い、その出合いをきっかけに滋賀県に遊びに来るお客さんも、最近は多いそう。
一生モノのアクセサリーを
真珠は大切に扱えば、それこそ一生モノです。30年前のヴィンテージの真珠も劣化もなく美しい輝きを放っていました。
アクセサリーは、リフォームをして姿を変えて使っていけるように、穴をあけないようにしたり、綺麗にはがせる特殊な接着剤を使うなど、特別な加工の仕方をしています。父のカフスについていた真珠をピアスにリフォームして、娘が結婚式でつける、なんてこともあるそうです。真珠で繋がるストーリー、素敵ですよね。
また、ピアスを片方なくしてしまった…という人には、同じようなサイズや色味のものを選んで作ってくれるとのことです。
店舗では、パールや金具が選べるセミオーダーもやっているそうなので、足を運んで自分好みのアクセサリーをチョイスしてみては。
びわ湖真珠の母貝である池蝶貝(いけちょうがい)は、何度か真珠を作ったあとは引退します。そんな真珠を育て終えた池蝶貝を再利用できないかという思いから作られた「BIWAKO BUTTON」。美しく素敵なシェルボタンで、私も思わずゲット。ひとつひとつ柄が違うので、選ぶのに迷ってしまいました。
なんでもないブラウスも、このボタンに付け替えたら、とたんにお気に入りの一着になりそう。
丁寧に誠実に作られたものだからこそ、上質な暮らしを意識できるというか、自分自身の背筋ものびますよね。
びわ湖真珠は、世界にひとつの美しさがあるのはもちろん、ストーリーがあるので、大切な人へのプレゼントにもぴったりです。滋賀県を愛する生産者たちが再生させたというエピソードを添えて渡したら、お祝いのシーンをさらに盛り上げてくれるはずですよ。
◆「JINBO PEARLS」
住所:滋賀県大津市中央3丁目4-28-201
電話番号:077-523-1254
営業時間:10:00〜18:00
定休日:火曜日・祝日
「JINBO PEARLS」公式ホームページはこちら