オーストラリアでお肉祭り! 旅作家・とまこがオススメするハッピーいっぱい自炊旅のススメ【連載第42回】その0

オーストラリアでお肉祭り! 旅作家・とまこがオススメするハッピーいっぱい自炊旅のススメ【連載第42回】

2018-08-30
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オーストラリアの食事なら、オージービーフは外せませんね。広大な土地でのびのび育った牛を現地でいただくなんて、おいしいに決まってる! ただ、この国の外食は高いんです、結構ツライ…そこで自炊はどうでしょう。外国でクッキングだなんてほとんどイベント! より思い出深い旅に仕上がりますよ。

Text&Photo:とまこ

オーストラリアの旅で自炊すると、メリットがいっぱい!

オーストラリアの旅で自炊すると、メリットがいっぱい!
オーストラリアは農業国、新鮮な食材がお安いです。肉が野菜が果物が、日本よりも大きくて安い! スーパーに行ったらテンション上がっちゃうかもしれません。その上、肉のおいしさは特にお墨付き。これはいい思いができそうです。

と、期待してレストランでステーキを食べようとすると、打って変わって高いことにびっくり。外食となると随分事情が変わるようで。その主要な要因は人件費にあります。オーストラリアの労働力は高く、サービスが伴うと途端に価格が跳ね上がるのです。労働環境としてはうらやましい限り! でも単純に旅行費用を考えると、困っちゃいますね。

だったら自分で焼いちゃいましょう! キッチンの使える宿も多くあるのでできますよ。ガツンと大きい新鮮なお肉を買ってきて、お好みの焼き加減で仕上げるなんておいしいに決まってる! それに海外でクッキングだなんてイベント感覚満載です。

そもそも素材を調達しにスーパーマーケーットへ行くのも観光気分で楽しめるから言うことありません。日本とは全く様子の違う店で、知らない食べ物や、ダイナミックなサイズのケーキやジュース、おしゃれなパッケージにびっくりして……生きた現地の文化を覗き見て、発見いっぱい、わくわくが止まりません。

そんな自炊と外食とを組み合わせてバリエーション豊かに楽しんでいれば、自然と旅費用がおさえられるなんて。ちょっと賢いやり方でしょ。

キッチンつきの宿ってどんな感じ?

キッチンつきの宿ってどんな感じ?
ところで、宿のキッチンってどんな感じでしょうか。写真は、ジャングルの中の宿で、広—いテラスが共有のキッチンとダイニングになっています。こういう共有タイプの他に、個別の部屋にキッチンがついているコンドミニアムもたくさんあります。

大抵の場合、フライパンや鍋、フライ返しなどの調理器具、食器は借りられます。調味料は、塩胡椒と油は共有物として置いてあることが多いですが、醤油やドレッシングなど、オーストラリア基準で基本ではないものはよっぽどのことがないとありません。買い物をするときは気をつけてください。

とはいえ、いろんな宿がありますから、もしかしたら基本の塩胡椒すらないことがあるかもしれません。そんな時に備えて、個人的には機内食で使わなかった小分けパックの塩胡椒をバッグに忍ばせています。塩のないステーキなんて、素材も自分も泣きますからね! また油がないときは、肉の脂身を切って油として使うこともありました。これがまた、おいしいんです。

コンロの仕組みが違うこともあります。海外では、つまみをひねるとガスだけでてきて点火しないタイプも多いです。きっとマッチの箱がそばに置いてありますから、マッチでコンロのガスに着火してください。

ジャケ買い上等! おしゃれ缶の地ビールに、有名ワイナリーの逸品に。あれこれ迷う幸せ

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自炊のもうひとつのお楽しみはお酒! もちろん外食でも大きなお楽しみだけど、選ぶ母数が違います。自分で酒屋さんにある相当の数の中から迷って選び抜いたお酒って格別です。ワインのラベルやビール缶のデザインでジャケ買いするのもいいですね、失敗することも多いけど、それを含めて楽しい! なにより、部屋飲みならどれだけ酔っ払ってもその場で眠れるのがたまりません(笑)。

ちなみに、オーストラリアは世界第6位のワイン生産国です。通なワインもいっぱいあるので、もしワインもお好きなら一度お試しください。そのときは買う前に宿にオープナーがあるか確認するのをお忘れなく。なければスクリューキャップのワインをどうぞ。

さぁ牛に羊に、焼いてみましょう! ビッグサイズでやわらかい

さぁ牛に羊に、焼いてみましょう! ビッグサイズでやわらかい
さて、実際に焼いてみました。こちらは370gの牛肉で、7.8オーストラリアドル(=約630円)。こんな大きなお肉、日本では決して買わないけれど、安くてテンション上がって買いました(笑)。そして、おいしさにびっくり! おいしすぎてペロリと平らげてしまうほど。素材の力を見せつけれらました。

奥の山盛りサラダもいいでしょう。野菜も日本と比べて安いし、日本ではなかなか手に入らないハーブも種類豊富に、しかもお安く揃ってるので、ここぞとばかりにおしゃれサラダを堪能してください。
こちらはラム。オーストラリアでは、ラムもスーパーでたくさん並んでいました。一般的に浸透したお肉なんですね。食べるとなるほど、臭みがなくって柔らかい、ジューシーなのに後口はさっぱりしてて、すっごくおいしい!
こちらの手前左はオージービーフですが、右はジャガイモを電子レンジでふかしたものです。芋類も日本では見かけない多くの種類が売っているので、パンや米の代わりに色々なお芋をふかして食べ比べるのもおもしろいですね。

オーストラリアならでは、カンガルー肉もぜひトライ! 

オーストラリアのお肉といえば、カンガルーも浮かびませんか? 現地では「ルーミート」と呼ばれ、スーパーでも売られています。わたしも現地ならではの味として楽しみにしていましたが、なんせカンガルー。どう焼くのが正解か想像がつきません。それに、初めて食べるからこそ、美味しく調理されていないと、ルーミートの実力を疑ってしまいそうです。

というわけで、ホテルのレストランで注文したのが上の写真ですが、ほとんど脂身がないでしょう。見た目の通り、低脂肪低カロリーで、ヘルシーなお肉だそう。味は濃密で、かすかに獣っぽさもあり、濃厚なソースと相性抜群。とっても柔らかくクセになる味でした。

残った食材をサンドイッチに仕立てておでかけしましょ

食材を一回分だけで買うのって難しいですよね。きっと余ってしまうと思います。おかげさまで、特に考えて買い物せずとも、おいしい朝食にありつけるのも、自炊ディナーのいいところ。さらに余るようなら、サンドイッチに変身させて、ランチに持って行くのはどうですか?
昼間は海やジャングルなど、お店などない大自然の中に飛び込むことも多いでしょうから、きっと大活躍してくれます。サンドイッチは日本でも作れるけれど、食材が違うとやっぱり別物。いつもと違う手作りオージーサンドを異国の絶景の中で味わえば、三つ星レストランのランチセットと思えてきちゃうかも? ディナーもモーニングもランチも、すみずみ楽しんで下さい。

おわりに

旅に自炊を取り入れると、おいしく楽しく、お得もいっぱい、現地の生活をよりリアルに感じられて、もっとこの国が好きになれそうです。きっと想像するよりもハードルは低いですよ、ぜひチャレンジしてみてください。

◆とまこ
明治大学在学中からバックパッカーとしてデビューし、卒業後は秘境ツアーコンダクターに。現在は旅作家&おしゃれパッカーとして本の執筆や講演、TV出演など多方面で活躍中。著書に『離婚して、インド」(幻冬舎文庫)、『世界の国で美しくなる!」(幻冬舎)など既刊12冊。2017年9月20日には新刊『台湾で朝食を 日常よ、さようなら!』(メディアパル)発売。

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