2016年11月にユネスコの無形文化遺産に登録された「博多祇園山笠」。世界的にも注目を集める福岡の一大夏祭りが、今年も7月1日(土)から15日(土)まで開催されます。そこで、気になるスケジュールや見どころ、山笠見物のポイントについてご紹介します!
文/秋武宏美
博多祇園山笠って、どんなお祭り?
博多祇園山笠は毎年7月1日から15日まで開催される、770年以上続く櫛田神社の奉納神事です。諸説はありますが、その起源は1241年までさかのぼり、当時の山笠は高さ15m前後のものを担いて街中をゆっくりと練り歩いていました。明治末に電線が張り巡らされたことから、それまでの山笠を「飾り山笠」として残して、別に高さを抑えた山笠「舁き山笠(かきやまかさ)」を作って担ぐようになったそうです。毎年、7つの流(ながれ)の舁き山笠が博多の街を駆け巡り、市内14か所で豪華絢爛な飾り山笠を見ることができます。
最大の見どころは、フィナーレの「追い山」
博多祇園山笠の最大の見どころといえば、最終日に行われる「追い山笠」。早朝4:59、大太鼓の合図とともに一番山笠から順に「櫛田入り」が始まり、その後、境内を出て約5kmの「追い山笠コース」を須崎町の廻り止め(ゴール)を目指して走ります。櫛田入りとは、櫛田神社の境内に山笠を舁き入れて、境内にある清道旗を回ってから境内を出るまでのことを呼び、距離としては112mほど。所要時間の計測があり、各流とも精鋭で臨みます。境内で見学するための桟敷券は6月下旬に発売されますが、発売開始後わずか15分ほどで完売してしまう人気ぶりとか! 追い山笠では「櫛田入り」「コース」ともに所要時間を計測してタイムを競います。
2017年の主なスケジュールをチェック!
7月1日(土) 飾り山笠公開
15日まで、市内14か所に大きな「飾り山笠」を展示。
7月12日(水) 追い山笠ならし(15:59~)
15日の追い山笠のリハーサル。一番山笠から順次「櫛田入り」して、奈良屋町角の廻り止め(ゴール)まで約4kmのコースを走り、本番さながらのタイムレースが繰り広げられます。
7月13日(木) 集団山見せ(15:30~)
明治通りの呉服町交差点から中央区天神の市役所前まで約1.3kmの道のりを走ります。市長をはじめ地元の名士も参加。
7月15日(土) 追い山笠(4:59~)
いよいよ本番。 4:59、大太鼓の合図とともに一番山笠から順に「櫛田入り」。その後、境内を出て約5kmの「追い山笠コース」を須崎町の廻り止め(ゴール)を目指して走ります。
期間中はほぼ毎日行事がありますが上記が主な見どころになっています。クライマックスの追い山笠はもちろん、追い山笠ならしや集団山見せも見応えがありますよ!
山笠見物のポイントや注意点は?
舁き山笠のスピード感や男たちの勇ましいかけ声は博多祇園山笠の最大の魅力! 追い山笠では、コースの終点である須崎町の廻り止め(ゴール)で山笠がスピードを増し、男たちのかけ声にもより一層熱が入るため、山笠らしさを味わえる絶好の見学ポイントになっています。見学の際には、道路沿いにいると舁き手(山笠を担ぐ男たち)と接触したり、勢い水(山笠が走るときに沿道から浴びせかけられる水)を浴びたりすることもあるので注意してくださいね。また、今年の追い山笠は土曜日開催なのでさらなる混雑が予想されます。7月15日早朝は、西鉄バスや西鉄電車、地下鉄の臨時便が運行されるので事前に調べておくといいかもしれませんね(臨時便のダイヤは例年6月下旬頃に発表されます)。公式サイトでは日程やコースも紹介しているのでしっかり予習して山笠を楽しみましょう!
◆博多祇園山笠
場所:福岡市内各所、櫛田神社(福岡市博多区上川端町1-41)
電話番号:092-291-2951(博多祇園山笠振興会)
開催期間:2017年7月1日(土)~15日(土)
「博多祇園山笠」公式ホームページはこちら